ロボアドバイザー業界にビッグニュースが飛び込んできました。
シェアNo1のWealthNavi(ウェルスナビ)が少額非課税投資のNISAに対応するというのです。
サービス名は「おまかせNISA」。
いつ頃から始まるのか?NISAは一般かつみたてか?他のロボアドバイザーのNISA対応はどうなってるのか?・・・いろいろ気になることが出てきましたので、さっそく調べてみました。
WealthNaviとは?
WealthNaviは国際分散投資を全自動でお任せできるロボアドバイザーサービスです。
口座開設・入金・投資といった全ての手続きがスマホで完結し、1万円という少額から積立投資でき、自動的にポートフォリオを組んでくれます。
AIを利用してシステムが作られており、ノーベル賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏の「ポートフォリオ理論」に基づいて投資判断が行われます。
預け入れた資産は、米ドル建ての海外ETFで運用されます。
対象のETFは約50カ国、11,000社以上の国際分散投資を行うことになり、ロボが資産規模や流動性、コストなどの客観的な情報に基づいて銘柄を選定してくれます。
年間1%の安価な手数料で世界水準の投資手法に資産運用を任せることができるのです。
【WealthNaviの動画解説】
NISAとは?
NISAは、2014年1月からスタートした少額投資非課税制度です。
通常の株式口座の場合、株・投資信託(投信)・ETFなどの投資から得た利益に対して20%の税金を支払う必要があります。
NISA口座であれば、年間の株式購入代金120万円分までは、いくら売却益が出ようとも一切の税金がかかりません。
【NISA非課税のイメージ図】
一般NISAとつみたてNISAの違い
NISAと似た制度に「積立(つみたて)NISA」があります。
「つみたてnisa」は1年間あたりの投資上限額が40万円と普通のNISAに比べて少額です。
一方で非課税の有効期間が20年ということで、コツコツ貯める長期投資に向いています。
【一般NISAとつみたてNISAの比較表】
制度 | NISA | 積立NISA |
年間投資枠 | 120万円 | 40万円 |
積立の頻度 | 任意 | 毎月・毎週・毎日から選択 |
非課税の有効期間 | 5年間(最大10年間) | 20年間 |
ロールオーバーの可否 | あり(プラス5年) | なし |
投資対象商品 | 大半の株式・投信・ETF | 一部の投信・ETF |
制度の終了時期 | 2023年まで | 2037年まで |
WealthNaviのNISA対応
これまでロボアドバイザー:WealthNaviはNISAに対応しておらず、20万人いる会員からは要望が数多く寄せられてました。
満を持して2021年初春を目途にウェルスナビは「おまかせNISA」をリリースし、少額投資非課税制度への対応を開始します。
完全おまかせ型の投資一任型のロボアドバイザーとしては初めてのNISA対応となります。
WealthNaviの「おまかせNISAとは?」
ウェルスナビのおまかせNISAは、世界水準の国際分散投資という従来のサービスはそのままに、非課税メリットも提供してくれます。
ますます長期・積立・分散の資産運用を手軽に行うことができるようになります。
リスク許容度を中レベルの3で設定した場合、下図のようなポートフォリオが組まれます。
日本株、外国株、債券、不動産、金とキレイな分散投資を行い、リスクを低減しながら高いパフォーマンスを上げるよう自動的に投資してくれるます。
【リスク許容度3で投資した場合のポートフォリオ】
おまかせNISAは一般のNISA?つみたてNISA?
NISAには2種類あることは上の方で説明したとおりです。
- 年間120万円まで非課税枠がある一般NISA
- 年間40万円だけど長期的に非課税が続く「つみたてNISA」
WealthNaviのおまかせNISAは一般NISAに該当します。
非課税枠は多いものの、運用期間としては5年間までという縛りがあります。(ロールオーバーを使えば最長10年)
投資するタイミングは一括でも積立でもOK
年間上限の120万円を一括で投資してしまうと、その後に株価が暴落したら悲しいですよね。
ウェルスナビには「自動積立」の機能があり、例えば毎月●万円といった指定ができるため、投資のタイミングに悩む必要がなくなります。
逆に暴落後の反転相場を狙うために好機を狙って一度に買い増し(一括投資)もできるため、自由度高くNISAの非課税枠を活用できます。
他のロボアドバイザーのNISA対応状況は?
最後にWealthNavi以外の代表的なロボアドバイザーのNISA対応状況について確認してみましょう。
THEOはNISA対応してる?
独立系のロボアドバイザーとしてWealthNaviと同じくらい人気のあるTHEOですが、NISAには対応していない模様です。
FAQによると以下の見解が示されています。
NISA口座は対応しておりません。
THEOの運用では、お客さまの資産運用方針を維持するため毎月リバランスがおこなわれ、年間で多くの売買が発生します。そのため非課税枠の金額を超える可能性があります。
NISA口座の非課税のメリットを活かすことは難しいため、対応は行っておりません。
確かにTHEOは毎月のように数万円の銘柄入れ替えがおきているので、上限額を超えていく人が続出しそうです。
しかし120万円まではNISA、それを超えた部分は通常の取引とすれば投資家は十分に嬉しいわけですから、再検討をしてほしいですね。
筆者の勝手な見解では、WealthNaviがやったからには追従してきそうな予感はしてます。
楽ラップ(楽天証券)はNISA対応してる?
楽天証券が提供するロボアドバイザー:楽ラップですが、こちらもNISAには非対応のようです。
THEOのような親切な解説は全くなく、とにかく非課税枠での購入ができないとだけFAQで返答が書かれています。
では楽ラップが今後NISAに対応するかというと、望みは薄いと筆者自身は考えています。
楽天証券からすると、全体の大きな取引量に対して楽ラップユーザーは一握りのはずなので、THEOほど追従する意識は高くないでしょう。
マネックスアドバイザー(マネックス証券)はNISA対応してる?
楽ラップ同様に大手ネット証券会社が提供するマネックスアドバイザーはNISAに非対応ということです。
Q:NISA口座などで利用することはできますか?
A:申し訳ございませんが、NISA口座には対応しておりません。
問いに対して瞬殺レベルの切れ味ですね。
理由はなんだかわからないですが、筆者の肌感覚ではマネックスアドバイザーが頻繁に売買を繰り替えす印象ではないので、NISAの120万円枠を超えずに1年間運用できる気がします。
いつか対応してくれるといいですね。
なお今回ご紹介したロボアドバイザーは筆者個人的に投資しているので、興味があれば運用実績の比較記事も読んでみてください。
以上、本日はここまで。
それでは!
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