年明け早々に世界中が冷や汗をかくようなニュースが流れました。
アメリカがイランの軍隊の要人:ソレイマニ氏を殺害し、それに対してイランが報復の聖戦(ジハード)を宣言したのです。
アメリカとイランの2国間の問題にとどまらず、第3次世界大戦につながるとの緊迫した声も聞こえています。
戦争は起きてほしくないと考えるのは当然ですが、投資家としては株価や為替への影響も気になるところです。
そこで今回は戦争が株価などマーケットに与える影響について分析したいと思います。
アメリカ – イランの緊迫はなぜ起きた?
アメリカ(というかトランプ大統領がやたらと目立つ w)が一方的に攻撃したとの報道が多いのですが、昨年から続く米軍関連施設への攻撃がきっかけと見られています。
昨年、イラク国内の米軍基地や親米国のサウジアラビア石油施設への砲撃事件が相次ぎました。
その背後にはイランの武装勢力が付いていたと言われており、米国側の声明によるとソレイマニ氏を中心に「イラクと中東全域でさらなる攻撃計画を積極的に策定していた」との観測がありました。(事実かどうかは不明)
つまりソレイマニ氏を殺害することは戦争を防ぐための抑止的行動だったとアメリカ側は主張したのです。
戦争に至らず落ち着きを取り戻す(1月12日時点)
その後、イランからイラクのアメリカ関連施設周辺への砲撃はあったものの、人的な被害は出ませんでした。
イランは国民感情を緩和する必要があるものの、あえて被害を与えないように攻撃をする大人の対応をしたと分析されています。
中東を中心とした世界大戦への突入も危惧されましたが、1月12日時点では完全に落ち着きを取り戻しています。
もしアメリカとイランが戦争したら株価はどうなるか?
いったんは戦争リスクが下がったものの、緊張感が再度高まり、軍事衝突が起こったら株や為替などマーケットに与える影響はいかほどでしょうか。
この疑問に対するヒントとして、過去の同様のイベントから学んでみたいと思います。
歴史に学ぶ戦争と株価の関係
1990年代以降、アメリカは3度大きな戦争をしてきました。
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この3つの戦争と米国株の主要指数であるNYダウ工業株30種の推移をまとめたのが下図です。
グラフは横軸に戦争が開始になった日を「0」とみなして時間の経過を表し、縦軸は戦争が開始になった日を「100」とみなして相対的な株価の上下動を表しています。
戦争が起きた「0」時点では大きく下落するものの、時間とともに右肩上がりで株価が上昇していく様が分かるかと思います。
つまり過去3度の戦争は、アメリカ株に対してポジティブ要因(株価上昇)になったと見ることができます。
日本株はどうなる?
戦争当事者はアメリカですが、経済的につながりが深い日本の株価はどう動くでしょうか?
過去の歴史を紐解いてみると、下図の通りです。
アメリカ株と同様に「0」時点から少し経って右肩上がりになっているように見えます。
しかし日本株の上昇傾向は長続きせず、間もなく方向感を失くして、湾岸戦争や米国多発テロの時は逆に株価が下落してしまう時期もあるようです。
一般的に日本株はアメリカ株と同じ動きをしやすいと言われがちですが、戦争時はアメリカ株ほどはっきりと上昇しないようです。
過去と同じ動きをするならば、アメリカ ー イラン戦争の勃発時は日本株よりもアメリカ株を購入するのが正しい判断と言えます。
以上、本日はここまで。
今回は戦争とアメリカ株の関係について記事を書きましたが、まさか好影響をもたらす(ように見える)のは意外でした。
なお筆者は決して戦争を肯定する意図はなく、穏便に事が済むことを願ってます!
それでは!
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例えば・・・
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