不動産投資のサブリースと聞いてどんなことを思い浮かべますか?
かぼちゃの馬車事件以降の様々な事件もあって、「恐い」とか「詐欺」とやばいイメージを持つ人が多いかと思います。
一方でしっかり儲けることができている成功事例も多数あります。
そこで今回は、不動産投資のサブリースにおける必勝法について、考察を書きたいと思います。
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サブリースとは?
サブリースとは言葉の意味だけで解約すると「転貸」を指します。
不動産業界においては、オーナーに対して一定の家賃保証をすることで、不動産業者が一括で借り上げる形式を指します。
サブリース契約の仕組み
上図を使ってサブリースの仕組みを解説します。
通常の賃貸物件なら「オーナー」 → 「入居者」へ直接的に部屋を貸し付ける契約を結びます。
しかし空室リスクが嫌なオーナーは、予め「サブリース会社」へ物件全体 or 一部を貸し付けることで、空室時も常に「サブリース会社」から保証家賃を得ることができます。
もちろん無料でリスクを回避できるわけではなく、「オーナー」は「サブリース会社」へ満室時家賃の10%~20%程度の手数料を支払う必要があります。
サブリース=詐欺の印象を与えた2つの事件
単純に考えれば、サブリースは80%~90%の稼働率分の収入を保証してくれる仕組みであり、言うほど悪くはないのに、なぜ多くの人が「恐怖」を感じるのでしょうか。
サブリースのネガティブな印象は、2010年台におきたレオパレスの不良物件やかぼちゃの馬車シェアハウスで決定的なものとなりました。
特にカボチャの馬車事件は金融機関を巻き込んだ大騒動となりました。
かぼちゃの馬車事件
不動産会社:スマートデイズが個人投資家に対して詐欺的なやり方でシェアハウスを販売し、個人投資家が大きな損失を受けました。
- シェアハウス運営を目的とした不動産を、市場価値と比べて高い価格で販売した
- 虚偽の収入や金融資産の情報をスルガ銀行に提出し、高額ローンを組ませた
- 家賃保証のサブリース契約を締結したが、空室率が高く、経営が行き詰って倒産した
- 投資家には赤字を垂れ流す負動産とスルガ銀行のローンが残され、破産者が出た
かぼちゃの馬車事件の投資家が受けた仕打ちがあまりにひどかったため、スマートデイズ社=詐欺なのに、サブリース=詐欺のような印象を社会に植え付けるきっかけとなりました。
サブリース契約の問題点
サブリース契約が全て悪ではなく、結局のところ契約の中身が重要なわけで、当事者がしっかり選別する必要があります。
特にサブリース契約で問題になりがちな点をピックアップしてみましょう。
問題点① 保証家賃の見直しで減額される
大東建託が「35年一括借り上げ」なんて言葉を使いますが、家賃が35年間保証されるわけではありません。
35年はあくまで契約期間であって、保証家賃はご時世や周辺区域の相場観によって変動します。
特に新築・築浅の物件は購入時の物件状態がピークなので、基本的に年を重ねるほど保証家賃は減額されていきます。
物件が古くなった時も想定して、将来の家賃設定でも収益を確保できるのか、事前に調べるべきです。
問題点② 業者側から簡単にサブリース契約の解除ができる
サブリース契約は解約の条文が入っていることが一般的です。
例えば・・
甲又は乙は3ヶ月の予告期間をもって本契約の解約を相手方へ通知できるものとし、この場合は予告期間の満了と同時に本契約は終了する。
乙(サブリース業者)は経済状況、周辺相場家賃、入居家賃額等を考慮して保証家賃額の改定を行ったにもかかわらず、甲(オーナー)が保証家賃額の改定を承諾しない場合、乙は直ちに契約解除できる。
普通の不動産業者なら、解約の条文を入れるのはまっとうな行為です。
しかし解約条項が業者の一方的に打ち切りにならないように、事前に交渉しておく必要があります。
筆者の不動産経営の実績
実は筆者も一棟アパートをサブリース契約で運営しているのですが、その実績は・・・
今のところ好調です!
2017年に2K×8戸の新築物件を購入し、年間プラス55万円ほど収益が出ています。
しかもローン期間は22年と短いため、早々に元本を返済して、FIRE(経済的な独立による早期リタイア)を実現できる可能性もあります。
物件の概要やサブリース業者については過去記事で詳しく解説してますので、そちらをご参照ください。
サブリース契約で儲かる方法
筆者がいきなり良い物件に出会えたかというと決してそうではありません。
物件情報や契約条件を多数取り寄せ、いろいろ吟味した結果、ようやく見つけることができました。
そこでサブリース契約の不動産投資で儲かる方法について、筆者なりのコツを解説します。
家賃保証の固定期間が長い業者を選ぶ
サブリース契約の家賃保証期間は会社によってまちまちです。
2年ごとに保証家賃の見直しをする業者もあれば、10年といった長期間を設定する業者もあります。
オーナーからすれば、収支計画の立てやすさから保証期間が長いほど有利に働きますよね。
しかも家賃の見直しは大抵が値下げ交渉になるため、その頻度は低いほどオーナーには好都合です。
契約締結前にしっかりヒアリングして、保証期間が短ければ長期化できるように交渉をしてみて、もし短ければ長期で契約できる業者を選ぶ方が賢明です。
大手のサブリース業者のような2年更新はさすがに辛いので、避けることをおすすめします。
収支は投下資本利益率=20%以上を目指す
物件の収益性を計る指標として、投下資本利益率があります。
筆者は諸経費込みで約9,200万円の物件を400万円の自己資金と8,800万円の銀行ローン借入で購入しました。
現在の年間収支は55万円なので、投下資本利益率は
悪くない数字ではありますが、できれば投下資本利益率は20%を目指したいです。
そうすれば単純計算で5年経過で自己資金を全額回収できることになり、次の物件購入の頭金を貯め始めることもできます。
なお私の投下資本利益率 = 13.8%について言い訳をすると、銀行ローンの借入期間が22年と短いことが、単年の収益を圧迫しています。
30年での借入れもでき、もしそうしたなら毎月のローン返済は9万円ほど減額され、投下資本利益率も約39%と上昇していました。
このように収益性が高い物件であれば、短期収益ではなく早期完済を優先する戦略を取ることもできるため、物件選びは本当に大切です。
サブリース業者が倒産しても収支が出る物件を選ぶ
サブリースは不動産投資におけるオプションであって、それが唯一の儲けの手段であってはいけません。
レオパレスのように業績悪化で保証家賃減額を強気で交渉されることもあれば、スマートデイズ社のように倒産することだってあります。
仮にサブリース契約がなくなっても不動産経営ができる物件を選ぶことが重要です。
立地・収益性・物件内容といった諸条件をしっかり吟味し、長期の収支シミュレーションを行い、10年後・20年後も収益が出る可能性が高い物件を購入するようにしましょう。
以上、本日はここまで。
かぼちゃの馬車事件に巻き込まれないようにするために一番良い方法は、投資家自身がファイナンシャルリテラシーを高めることです。
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筆者も有料口座を含めファイナンシャルアカデミーを受講したことがありますが、授業は分かりやすく、且つユーモアもいっぱいで楽しいので、おすすめです♪
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それでは!
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