2022年株価暴落|投資家が今後取るべき戦略とダメな戦略

投資信託

2022年に入って株価の下落が止まりません。

 

4月26日にはNYダウが800ドル以上も急落しました。

 

アメリカ株の軟調さは世界の株式市場にも飛び火しており、世界同時株安の様相です。

 

このような状況下で、いち投資家として気になるのは「安くなった今のうちに買うべき!」なのか、「もっと下落するから現金で持っておこう」が正しいのか。

 

そこで今回は過去の事例と現状を比較しつつ、投資家が取るべき戦略ダメな戦略を明らかにしたいと思います。

 

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2022年の米国株の下落率がヤバい!!

アメリカ株の代表的な指標:S&P500のチャートを見てみましょう。

 

2022年1月に4,800ドル台でスタートしたものの、2022年5月には3,900ドル台となり、18%以上も下落してしまいました。

 

100万円を元手に投資していたら82万円まで目減りするわけですから、世間が大騒ぎするのも納得できます。

 

過去に米国株が約20%下落した後にどうなったか

今回の約20%下落がどれだけヤバいのか、過去に同じくらい下落したケースを見てみましょう。

 

直近15年ほどを振り返ると、短期間に20%以上も米国株が下落したのは、2007年~2008年と2020年の2回ありました。




 

2008年の株価下落:リーマンショック

直近で最大の金融危機と言えば、サブプライムローン問題が引き起こしたリーマンショックです。

 

S&P500は2007年の株価ピーク時に比べて、2008年の最安値時には-56%も暴落しました。

 

この時は金利を0%まで引き下げることと、大規模金融緩和による経済支援によって、2009年から経済が持ち直しました。

 

2007年の株価ピーク時に戻ったのは2013年だったので、株価回復に約5年も要した大変な出来事でした。

 

2020年の株価下落:新型コロナウイルス蔓延による経済活動停止

もう1つの例は記憶に新しい新型コロナウイルス蔓延に伴う株価下落です。

 

2020年2月~3月にかけて、S&P500指数は34%もの暴落となりました。

 

わずか1か月でここまで下落したことから、過去最大の急落とも言われた大事件です。

 

これに対して世界中の政府はリーマンショック時よりも激しい金融緩和で対抗しました。

 

異次元の金融緩和の効果もあって、2020年8月には下落前の高値を上回るという異常な回復スピードを見せました。(わずか6ヶ月のV字回復

 

過去2回のケースと2022年の異なる点

過去2回と今回で大きく違うのは、世界的な物価高(インフレ)が同時に起きている点です。

 

これが何をもたらすかというと、過去2回のように金利低減や金融緩和といった大胆な施策を打ちにくい点があげられます。

 

なぜなら金融緩和をしてしまうと、ますますインフレが加速してしまい、経済の大混乱を招く恐れがあるからです。

 

つまり過去2回のような金融施策によるテコ入れを使わずに株価下落を食い止めたい! という非常に難しい状況にあるわけです。

 

インフレ × 株価下落の時代における投資戦略とは

最後に各国が株価回復の施策を打てない状況下で、私たちがとるべき投資戦略について、筆者なりの見解をまとめます。




 

戦略① 普段通りに分散投資を淡々と行う

相場が混乱している時はいろんな誘惑や脅迫じみた声が聞こえてくると思いますが、こんな時こそ普段通りに投資することが求められます。

 

数年後の世界経済は今よりもはるかに成長しているため、一時的な相場変動は、長期で見れば「ブレ」に過ぎません。

 

相場のブレに対して投資哲学はブレることなく、中長期的に持ち続けることを前提に、投資対象の銘柄と投資タイミングを分散して投資することが大切です。

 

特に時間の分散は多くの人が忘れがちですが、投資において重要な考え方です。

 

上段でリーマンショックを解説する際に、S&P500が2007年のピーク時に戻ったのが2013年とお伝えしました。

 

これは2007年の高値でS&P500を一括購入した場合の例であり、もし2008年~2013年にかけて時間分散して投資していれば、もっと早い段階で損益はプラスに転換していたはずです。

 

このように銘柄と時間を分散して投資すれば、一生懸命に投資タイミングをはかる必要はありません。

 

なお筆者の投資対象のおすすめは、いつもお伝えしているとおりS&P500、もしくは先進国株式に連動するインデックスファンドです!

 

戦略② 個別銘柄にチャレンジしてみる

株式市場全体が下落局面にある際は、優良銘柄の株価も下落することが往々にしてあります。

 

決算資料を分析すると、今後も成長を見込めるにも関わらず、平均に引きずられて株価が下落している割安銘柄が存在します。

 

筆者のようにいつもインデックス投資一択の人であっても、個別銘柄に思い切って投資するのに良いタイミングだと思います。

 

投資の引き出しを増やす感覚で個別銘柄を取り入れてみてはどうでしょうか。

 

次にアンチパターンについても見てみましょう。

 

アンチパターン戦略① 下落したらすぐに売る

過去の歴史が物語っているように、株式市場の平均はいつかは戻ってきます

 

短期的に下落したからといって売り急いでしまい、損失を確定させるのは避けることをお薦めします。

 

一方で個別銘柄の場合は、その企業の業績自体が悪化して今後も回復が見込めないようであれば、思い切って損切りするのも致し方ないかと思います。

 

アンチパターン戦略② 今がチャンス!と大きく投資する

「急落した今こそ投資チャンスだ!」と一気に投資するのは避けることをおすすめします。

 

もしかすると大きく儲けることができるかもしれませんが、逆に大きく損をするリスクも負うことになります。

 

大きく投資してしまうとマーケットの値動きが気になって、普段の仕事が手につかなくなるでしょう。

 

この記事を読んでいる人が投資を本業にしてる人なら構いませんが、本業が別にあるなら、安定的な精神で運用できるように、長期・積立・分散投資の基本を外さないことをおすすめします。

 


以上、本日はここまで。

 

それでは!

 

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