人気が高い株式銘柄といえば、その人気の理由は配当が高いとか、株主優待の内容が良いといったことがあげられます。
しかし、配当や株主優待の権利をあえて捨てることで儲ける方法が、世の中にはあるそうです。
その方法とは配当(優待)アノマリー投資。
ヘッジファンドなどのプロ投資家も用いるというアノマリー投資とは?
実際、日本株ではどんな銘柄で実現可能なのか?も気になりますね。
さっそく調べてみました。
アノマリー投資とは?
【アノマリー】とは?
アノマリー(英: anomaly)とは、ある法則・理論からみて異常であったり、説明できない事象や個体等を指す。
科学的常識、原則からは説明できない逸脱、偏差を起こした現象を含む。
すでに説明できるようになった現象でも、アノマリーあるいは異常という名称がそのまま残ったものも多い。
言葉の意味は理論的に説明できない事象を表す言葉のようです。
これが投資で使われると、どんな意味になるのでしょうか?
配当アノマリー投資の原理
配当アノマリーは、配当の権利落ち日(一般的には月末の3営業日前)に向けて、高配当株や優待銘柄の株価が市場を上回る現象を指します。
なぜこのような現象が起きるのか?単純に考えれば答えは簡単です。
配当や優待の期待値が高い銘柄は、権利付き最終日に向かって通常よりも投資が集まってきやすく、市場よりも価格が過熱しやすいということです。
配当だけでなく株主優待も効果があり!
また日本株式の特徴として株主優待制度があります。
株主優待も立派な配当の1つですから、投資家の売買行動は「株主優待」にも左右されるはずである。
昨今、桐谷さんのような優待狙い投資家も増えていますよね。
条件の良い優待銘柄の株価が、優待獲得日の前になると上がりやすいのは、違和感ない話のように聞こえます。
配当と株主優待の権利落ちが同時に訪れる株式銘柄であれば、配当アノマリー効果は2重に膨れ上がりそうな気もしますね。
本当に効果あるの?
ここまでの内容は、「配当と株主優待の条件が良い株式銘柄は、権利落ち日に近づくにつれて投資家の資金が集まりやすい」とまとめることができます。
しかしこれは単純な推測の話であって、本当に配当アノマリー効果があるのか?ってのを実データを使って検証する必要があります。
実は既に過去5年間のデータを使って検証された結果を発見しました。
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(引用:マネー現代)
上図は東証一部のうちで3月末を決算期とする株式銘柄で、配当利回りが高い銘柄(※1)のパフォーマンスをグラフ化したものです。
過去5年間の3月権利付き最終売買日の前後1ヵ月間(20営業日)を分析しており、パフォーマンスの計測(上図の-1.0%~1.5%)は、配当調整済み株価(配当落ち分はリターンに反映されない)で計算されています。
直観的に分かるでしょうが、権利落ち日に向かって株価は上昇し、権利落ちと同時に急落、その後も20日間は軟調が続く傾向が見て取れますね。
先ほども書いた通り、このパフォーマンスは配当調整済み株価なので配当落ちは含まれず、現実の売りによるものです。
なぜか分からないけど、配当落ち前後で上昇と下落の傾向が出ている、すなわちアノマリーが成立しているように見えます。
実際の日本株式で配当アノマリーをシミュレーション
ここまで、他のメディアによる分析結果も交えながら解説した通り、どうやら配当アノマリーは存在するように見えます。
しかし私は疑い深いので、本当にそんなことが起きているのか
実際にいくつかの株式銘柄を使って検証してみることにしました。
3つの銘柄で配当アノマリーをシミュレーション
配当や優待の条件が良く、現代マネーの記事でも配当アノマリーの影響を受けやすいと紹介されていた以下3つの銘柄でシミュレーションすることにしました。
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いずれの株式銘柄も3月に配当と株主優待の権利落ちがあります。
そこで日経平均株価をベンチマークとして、3月1日終値 → 26日終値(権利落ち日の前日)で株価の上昇率を比較することにしました。
配当アノマリーが確かなら、日経平均株価に比べて、これらの3銘柄のパフォーマンスは良い結果を示すはずです。
シミュレーション結果
シミュレーション結果は上図の通りです。
日経平均株価は-0.8%、全国保証は-1.0%、エスラインは-4.3%、ベネフィットワンは-5.7%となりました。
2019年3月は日本株式が全体的に軟調だったようですが、なんと!!日経平均株価が最も高いパフォーマンスを示しました。
実際の株式銘柄で計算したら、残念ながら配当アノマリーの効果は見られませんでした。
いろんな株式銘柄で試したら結果が出るんですか。
何だか嘘っぱちのようにも見えてきました・・・。
まとめ
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以上、本日はここまで。
配当アノマリーの効果が本当なら、株式投資の必勝パターンの1つになったのですが、何だか残念な結果になりました。
それでは!
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