不動産投資に興味を持って調べていると、「利回り5%」といった表示をみかけます。
「100万円投資したら毎年5万円も利益が出るの?」と考えがちですが、残念ながら利益は必ず5%よりも小さくなります。
なぜなら不動産の広告に記載があるのは表面的な利回りであり、最終的に手元に残る実質的な利回りは違う計算方法になるからです。
そこで今回は実質利回りの計算方法を解説しつつ、都心部における実質利回りの相場についても調査したいと思います。
実質利回りと表面利回りとは?
まずは両者の計算方法から確認していきましょう。
表面利回りの計算方法
表面利回りは、上の計算式の通り単純な計算で物件の収益力をあらわします。
例)家賃:10万円の物件を2,400万円で購入したとすると・・・
10万円×12ヶ月÷2,400万円×100%=5%
となります。
表面利回りは物件の収益力を比較する際の目安にはなっても、本当に儲かるかどうかの指標にはできません。
なぜなら不動産経営に伴う様々な支出(費用)への考慮が抜けているからです。
支出を全て入れたら利回りがマイナスになることなんてザラにあって見栄えが悪いので、あえて表面利回りを使うのが業界の習わしとなっていますl
実質利回りの計算方法
一方で実質利回りは不動産経営にかかる支出を考慮したうえで計算するため、儲かるかどうか真摯に向き合うことができまます。
では上記の「賃貸経営の費用」として、どのようなコストが乗っかってくるのでしょうか。
【賃貸経営の費用】 賃貸募集時の広告費(家賃の1~2ヶ月分、賃貸契約時のみ) 管理組合費(物件によって様々、毎月) 修繕積立費(物件によって様々、毎月) 専有部の物件管理費(家賃の5%、毎月) 固定資産税(所在地によって様々、年に1回) 退去時のリフォーム費用(1回につき2~3万円+α、退去時のみ) |
こんな項目を差引いても利益が販売価格の数%出るかどうかが重要です。
逆に言えば、上記コストを無視した表面利回りなんて、パッと見た時の選別にしか使えないという事実を知っておきましょう。
世の中に出る情報は表面利回りばかり
ちなみに投資用の収益物件を扱うWebサイトは、全てと言っていいほど表面利回りばかりです。
(引用:東急リバブルのHP)
東急リバブルだけでなく、健美家、楽待、リッチロードなど有名どころの投資物件サイトは全て表面利回りなので、その数字だけで判断するのは危険なのです。
東京都心部の実質利回りの相場
最後に都心部の実質利回りを計算して相場観をつかんでみましょう。
まずは諸経費の前提条件を以下のように定めることとします。
【賃貸経営の費用】 賃貸募集時の広告費(家賃の1~2ヶ月分、賃貸契約時のみ) 管理組合費(物件によって様々、毎月) 修繕積立費(物件によって様々、毎月) 専有部の物件管理費(家賃の5%、毎月) 固定資産税(所在地によって様々、年に1回) 退去時のリフォーム費用(1回につき2~3万円+α、退去時のみ) |
実質利回りを計算してみよう!
あえて賃貸の人気エリアの新宿区早稲田をピックアップして計算してみたいと思います。
物件価格1,750万年に対して表面利回りは 5.69%とあるので、家賃はおおよそ99,570円であることが分かります。
諸経費を計算すると・・・
で、実質利回りを計算すると・・・
実質利回りは4.9%です。
新宿区早稲田、地区15年の区分マンションで、実質利回り4.9%ということで、そんなに悪くない数字に見えます。
次にフルローンで借りたとして、キャッシュフローはどうなるか計算したところ・・・
(金利2.6%、35年ローンで購入した場合)
月額6,270円のプラスキャッシュフローをゲットできるようです♪
今回はたまたま新宿区で計算しましたが、場所が変わると求められる利回りもかわってくるでしょう。
みなさんも購入エリアが決まっているのであれば、お気に入りの物件の実質利回り、さらにはキャッシュフローまで考えたうえで最終決定することをおススメします。
成功のカギは自分で知識をつけること!
今回の表面利回りと実質利回りについて、あまり理解せずに物件を購入してしまう人も少なくありません。
表面的には利益が出るシミュレーションでも、もろもろの経費を加味するとマイナスの損失が出ることなんてザラにあり、「こんなはずじゃなかった!」と嘆く結果を招きます。
利回り以外にも、不動産投資には知らなかったでは済まされない独特のチェック項目があるため、そんな世界で勝つためには自分自身が知識を付け、しっかりと分析できるようになる必要があります。
不動産投資の知識を身に着ける方法として、筆者はファイナンシャルアカデミー社の「不動産投資スクール」をおすすめします。
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筆者自身も同社のスクールを受講し、それによって不動産購入時にチェックすべき知識を学び、自信をつけて業者と対等な関係で交渉できるようになりました。
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新型コロナの影響もあってWeb開催も行われているようで、誰でも気軽に受講できます。
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以上、本日はここまで。
今回は不動産投資における表面利回りや実質利回りに関する解説と、都心部の相場観をリサーチした結果をかいせつしました。
それでは!
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