ソーシャルレンディング・シェアNo1のmaneo(マネオ)が大ピンチです。
投資家から団体訴訟を起こされ、裁判で損害賠償を追求されることになりました。
今回の投稿ではmaneo訴訟が与える投資家への影響について分析します。
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maneo集団訴訟の概要
原告はmaneoやグリーンインフラレンディング社を相手取り、約11億円の損害賠償を求める訴訟を8日に東京地裁に起こしました。
概要を整理してみましょう。
訴えを起こしたのは誰?
原告はmaneo(マネオ)の勧誘でグリーンインフラレンディング(GIL)に投資した個人と法人です。
特徴的なのが、北海道から沖縄の全国津々浦々の投資家54人と法人3社が原告団である点です。
どうやって集団訴訟を起こせたかというと、理由はこれ↓
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なんと!集団訴訟のクラウドファンディングのごとくenjin(円陣)というサービスがあるそうです。
enjinは案件を組成して被害者を集め、弁護士を紹介するサービスのようです。
そしてmaneo(グリーンインフラレンディング)の案件はこれ↓で、被害者たちがenjin経由で集まったのは確かなようです。
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(引用:enjinの案件ページより)
ネーミングセンスも秀逸です、感心。
ちなみに私はこの集団訴訟には乗っていません。
なぜならグリーンインフラレンディングは始めから怪しいと思い、そもそも投資していなかったからです。
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訴訟の理由は?
ソーシャルレンディングの仕組みを使って集めた資金を目的外に流用した
上記が訴訟の理由で、グリーンインフラレンディング(GIL)の疑惑そのものです。
GIL社はmaneoマーケットを経由して自然エネルギー(太陽光、水力など)分野への融資のため、投資家からお金を集めました。
しかし集めたお金は自然エネルギーに使われることなく、グループ会社の別の用途に使い込まれていました。
この時に集められたファンドの配当や元本は、現在、投資家に支払われることなく塩漬け状態です。
私の知り合いのブロガーでも数百万円単位で返済されないままの人がいます。
GILの虚偽説明は許されるはずもなく、営業者として加担したmaneoも合わせて責任を追及されています。
maneoからすれば、ファンド運用企業GILの不正に巻き込まれて迷惑な話でしょうが、ソーシャルレンディングの仕組み上maneoに監督責任があったので、致し方ありません。
今後の裁判スケジュール
8日に訴えを起こして以降、公表されているスケジュールはありません。
他のソーシャルレンディングでも同様の集団訴訟が
maneoに限らず、実は他のソーシャルレンディングでも集団訴訟の動きが出ています。
みんなのクレジットについては、既に手続きが開始されています。
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他にもラッキーバンクやトラストレンディングの被害者も絶賛募集中のようです。
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集団訴訟が与えるmaneo投資家への影響
今回の裁判はmaneoの投資家にどのような影響を与えるのでしょうか。
損害賠償請求が与える影響
報道によると、損害賠償請求は11億円となっているようです。
最悪、満額で損害賠償を支払うことになったら、11億円は個人から見れば莫大な損失に感じますが、maneoにとってどうでしょうか?
影響度を知るために、直近の財務諸表を分析してみました。
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(引用:maneoの2018年度第3四半期決算より)
maneoの直近の四半期決算によると、会社の余力にあたる純資産が20.9億円あるため、11億円は支払うことができそうです。
しかし今後GIL社以外の裁判が起きた場合、maneoの経営が立ち行かなくなる可能性があります。
実際にガイアファンディング、キャッシュフローファイナンス、クラウドリースがほぼ全ての案件で返済不能の状態に陥っており、なぜ一斉に返済できなくなったのか不透明なところがあるため、裁判を起こされる可能性を否定できません。
経営が痛手を被ると、既存のmaneo投資家にも不都合が生じること必至です。
これが一番痛い!maneoの評判悪化
そして何より一番痛いのはmaneoに対する悪い評判や印象が広がりことでしょう。
maneoはインターネットの世界で営業活動をしています。
投資家は必ずインターネットを使って投資するわけで、初めて投資する人であればググるなりして事前にmaneoを調べるでしょう。
調べた結果、maneoの過去の行政処分や裁判情報が出てきたら、投資してみようなんて思うバカはいるのでしょうか。(いや、いない)
つまりmaneoのようなFintech企業で一番痛いのはネット上での評判悪化なわけで、今のマネオはその方向に一直線で進んでいます。
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maneoの倒産はありうるのか?
あくまで私の個人的見解ですが、このままグループ企業を含むmaneoグループ・プラットフォームを維持しようすると、破綻する可能性があるように感じます。
maneoが生き残るためにはグループをいったん解散し、まずはmaneo単独でしっかりファンドの組成から返済まで落ち着いて対応した方が良いかと思います。
そして改めてmaneoグループへの招待を始めて、しっかり目の届く規模でマーケットを広げていくのが良いように考えます。
マネらないソーシャルレンディングはあるか?
maneoグループのようにファンド資金の目的外利用が起きない企業はあるのでしょうか?
クラウドポートが2019年1月に始めたFundsであれば、ソーシャルレンディング事業者が悪さする隙間がなく、マネる可能性が低いと感じてます。
Fundsとは?
(引用:Fundsのホームページ ※1)
Fundsは投資家からお金を集め、資金を必要とする企業や個人に融資します。
その融資の金利支払いが投資家の分配金として還元されます。
Fundsのファンド利回りは2%~6%程度の水準となっています。
なぜマネらないと言えるのか?
Fundsのスキーム(仕組み)は従来のソーシャルレンディングと同じように見えます。
しかし大きな違いとして、Fundsを運営するクラウドポート社はあくまでファンドを募集するだけの役割に徹し、ファンド組成企業との独立性が保たれます。
ファンド組成企業にはアイフル社やデュアルタップ社などクラウドポートとは資本関係が無く、且つ上場企業というブランド力のある企業が名を連ねます。
資金募集者とファンド組成・運営を行う企業が異なるため、資金の不正利用が起きづらくなるような緊張感のある仕組みと言えます。
Fundsの実績は?
Fundsは2019年1月にサービスリリースされたばかりの新・金融商品であり、運用が期日を迎えたファンドは1つもありません。
直近で期日を迎えるのはLENDYオンラインファンドが予定されています。
Fundsの実績一覧 ▶ Funds|全ファンドの募集スケジュールと評価を一覧でまとめたよ! |
Funds投資の始め方
興味がわいてきたでしょうか?
Fundsに投資するためには専用の無料口座を開設する必要があります。
過去に詳細解説の記事を作ったので、口座開設する人はご利用ください。
関連記事▶ Funds|口座開設方法を【超】詳細まで解説します |
マネらないと言っても、あくまで目的外の資金流用がないだけであって、Fundsにもリスクはあります。
リスクの無い投資商品は存在しないと言われてますし、私もそんな商品に出会ったことがありません。
投資する前にしっかり調べて検討することをおすすめします。
関連記事 ▶ クラウドポート|新金融商品:Funds(ファンズ)の最大のリスクとは? |
以上、本日はここまで。
それでは!
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コメント
みんな何にもわかってない。
全部の案件がインチキって事を
杉沢さん
コメントありがとうございます。
何か情報をお持ちでしたら、ぜひ共有してもらえないでしょうか!?