仮想通貨関連で「次にくるぞ!」と話題のIEO(Initial Exchange Offerings)ですが、2020年1月に米証券取引委員会(SEC)が安易に購入しないように投資家へ警告を発しました。
警告内容を見ると投資詐欺に巻き込まれることを示唆しており、IEO発行事業者を取り締まることも辞さない姿勢を示しています。
これから人気が高まると評判だったIEOに何がおきているのでしょうか。
IEOとは?
IEOとは企業の資金調達手段の1つで、伝統的な借入や株式出資とは異なり、仮想通貨(トークン)を用いて行います。
資金を必要とする企業や団体が独自トークン(通貨)を発行し、仮想通貨取引所を介して投資家から資金を得る見返りにトークンを付与します。
仮想通貨取引所はトークンを発行する企業を審査したうえで自社のプラットフォーム上にトークンを上場させるため、仮想通貨取引所の目利き力が投資の成否に大きく左右します。
ICO(Initial coin offerings)との違いは?
以前からICOという似た単語があったことをご存知でしょうか?
ICOはIEOと同様に独自トークンを使った資金調達手段ではありますが、仮想通貨取引所を介すことなく投資家に直接販売します。
発行企業が自由に発行し販売できたため、詐欺的な資金集めの手法として悪用される事件が多発したため、最近はあまり良い噂を聞かなくなってきました。
IEOはなぜ危険と言われているか?
ここからが本題で、冒頭にも書いた通り米国SECはIEOがなぜ危険と警告を発しているのでしょうか?
主なリスクを解説します。
リスク1 取引所ごとにパフォーマンスに大きな差がある
IEOの投資パフォーマンスは上場審査を行う取引所の目利き力にかかっています。
つまり取引所が優秀ならIEOはハイパフォーマンスになるはずですし、取引所が無能ならローパフォーマンス、最悪は元本割れが続出します。
下図は2019年における仮想通貨取引所ごとのIEOパフォーマンスを示しています。
(引用:LONG HASH) |
Binanceが圧倒的にプラスになっているのを除くと、3つの取引所が0~50%の利益、6つの取引所がマイナス損失が出ています。
総合的に見ればIEO投資のパフォーマンスは悪いことが分かります。
リスク2 統一的な審査基準がない
IEOの上場審査について、業界で統一的な審査基準がありません。
つまり本当に取引所任せの審査であるため、個人投資家が審査の良し悪しを判断するのは難しく、過去の実績を頼りに何となく判断するしかありません。
リスク3 仮想通貨取引所 ≒ IEO発行企業もありうる
IEOがICOと比較した時のメリットは仮想通貨取引所が審査をしてくれる点です。
仮想通貨取引所に対して「プロだから、ちゃんと見極めてよ」と投資家は期待します。
しかし、仮想通貨取引所もしくはそのグループ企業がIEOで資金調達するとなるとどうでしょうか?
審査を厳格に実施すると思いますか?
私は無審査でIEOが成立して販売されると疑ってみるでしょう。
過去事例でいけば、日本発の仮想通貨エターナルコインが上記の仕組みを利用して投資家資金を集めたあげく、2018年から引出し不能の状態に陥ってます。
ここまでIEOのリスクばかりあおりましたが、夢のある話であることは間違いありません。
Binanceで上場するIEOは約+200%の利益を出してるわけですから、繰り返しになりますが取引所の目利き力が重要です。
日本でIEOをどこで買えるの?
日本の仮想通貨取引所でIEOを購入できる場所を探したところ、2020年2月時点で存在しませんでした。
マネックスグループの仮想通貨取引所:コインチェックが、国内で唯一IEOを検討中とのプレスリリースが2019年8月に出ています。
コインチェックは他の取引所にないいろんな取り組みを行っているので、IEOも本当に実現してくれるかもしれませんね♪
▶ コインチェック(Coincheck)のホームページを見たい人はこちらをクリック |
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以上、本日はここまで。
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