前回の投稿では、ロボアドバイザーのトップシェア2社:WealthNaviとTHEOに及ぼすコロナショックの影響について書きました。
どちらも20%超の下落という痛手を被ったものの、日経平均やNYダウなど主要な株価指数よりロボアドの方が優秀だったことが分かりました。
ロボアドすげー!って思いつつ他の投資サービスを眺めていたところ、もっとパフォーマンスの高いサービスを見つけました。
実はひふみ投信こそ、コロナショックの暴落相場を最も絶えたサービスだったのです。
ひふみ投信とは?
ひふみ投信はレオス・キャピタルワークス社が組成・管理するファンドで、日本国内企業の株式でポートフォリオを組むアクティブな投資信託です。
レオス社自身が販売も担っているため、金融機関などの代理店販売が主流の投信業界の中でも異彩をはなっています。
また異彩さは運用実績にも表れており、TOPIX(日経平均株価の仲間)を大幅に上回る実績を上げています。
ひふみ投信を詳しく知りたい人はこちらの記事もご覧ください
ひふみ投信 vs コロナの基準価額の推移
2月下旬からのコロナショック騒ぎでひふみ投信の基準化価額がどのような推移を辿ったか確認してみましょう。
確かに下落しているようですが、前回の投稿で見たロボアドや日経平均に比べると緩やかなようにも見えますが、もう少し詳細を確認していきましょう。
コロナショックによる下落率は?
2月21日時点の基準価額:47,726円 → 3月19日:38,700円へと下落し、下落率は18.9%でした。
これが高いのか低いのかというと、他のロボアドバイザーや主要な指標と比べると一目瞭然でした。
他のロボアドや日経平均株価指数と比べると?
(上図は2月21日~3月19日における下落率を比較)
主要ロボアド2社や日経とNYダウの平均株価指数と比べたところ、ひふみ投信が圧倒的に高いパフォーマンスを発揮していたことが分かりました。
2位のWealthNaviとは4%以上も差があり、ベンチマークとなる日経平均株価とは10%以上も差がありました。
なぜ「ひふみ投信」はコロナショックに強かったのか?
ひふみ投信は日本株で構成される投資信託であるにもかかわらず、なぜ日経平均株価と10%以上ものパフォーマンス差が出たのでしょうか。
不確実性の高まり=リスク回避へ舵を切った!
レオス社が定期的に出すレポート「ひふみ投信マザーファンド運用報告」によると、同社は2月の早い段階からマーケットに懸念を持ち、リスク回避に向けて舵を切ったと発表しています。
- 日本 消費増税 ⇒ 景気後退懸念
- 世界 新型コロナウイルス
- 米国 景気鈍化懸念
- 中国 生産活動急減速
- 米国 大統領選 民主党候補 サンダース氏リスク
引用:ひふみアカデミー 《ひふみ投信マザーファンド運用報告》 2020年3月10日(火)
価格下落回避の秘訣は●●の保有率を高めたから
リスク回避策としてひふみが具体的に何をしたかというと答えはシンプルで、株式を売却して現預金比率を高めたのです。
(引用:ひふみアカデミー 《ひふみ投信マザーファンド運用報告》 2020年3月10日(火))
上図レポートによると、2020年1月 → 2月にかけて現預金比率を約30%も引き上げたと記載がありました。
現金化してしまえば、どれだけ株価が乱高下しようとも影響を受けなくなるため、特に暴落相場における最善策とも言えます。
筆者も2月19日に投資信託を全て売却することで事なきを得ました。
ひふみは今後についてどう考えているか?
今後これで落ち着くのかはまだ不透明ですが、ひふみではこれからは方向性としては買いを目指していこうと考えています。
2,000億円程度ある現金はそれなりの迫力をもって下げ相場に買い向かうことができるでしょう。これはアクティブ運用の醍醐味でもあります。
引用:ひふみアカデミー 《ひふみ投信マザーファンド運用報告》 2020年3月10日(火)
いったん現金化したらそのままにするのでなく、「買いを目指す」と宣言しています。
今は準備の時と見て、今後上昇相場が訪れた時の投資先選定を着々と進め、投資タイミングを虎視眈々と狙っています。
以上、本日はここまで。
コロナショックに対して、平均株価やロボアドバイザーに比べてひふみ投信がハッキリと上回っていることには驚きました。
その理由を分析したところ、人ならではのきめ細やかな対応あってこそと分かり、ひふみ投信を応援したい気持ちが一層強くなりました。
それでは!
Twitterアカウントをフォローしていただければ記事の投稿や更新をお知らせします。
コメント