ファンズ社の貸付投資のFundsから新しいファンドが発表されました。
その名も「フィル・パーク東京スカイツリーリバーサイドファンド#1」で、東証マザーズ上場企業の株式会社フィル・カンパニー社の関わるファンドです。
3月27日18時から販売開始予定です。
また今回は単なるFundsの投資案件にとどまらず、「フィルまちづくりファンディング」というのWebサイトも立ち上がり、まちづくりプロジェクトと連動するようです。
何だか楽しみなファンドですね!
さっそくファンドの詳細を調べ、おすすめ度を分析してみました。
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フィル・パークファンド#1の総合評価
3月27日募集開始のフィル・パーク東京スカイツリーリバーサイドファンド#1を独自ロジックで評価した結果は上図の通りです。
流動性と収益性がB判定、安全性がC判定となりました。
なお安全性はこのファンドの連帯保証に入るフィル・カンパニーの財務諸表をもとに算出しました。
フィル・カンパニーは社歴が浅く成長中の企業ですので、どうしてもPERやPBRといった指標が弱く(割高)なりがちで、最低ランクのCとなってしまいました。
しかしここ数年の決算内容を見ると黒字で増収を続けているので、実際の安全性は悪くないと考えてます。
【筆者の独自評価軸の解説】 流動性・・・A:貸付期間が6カ月以下、B:7カ月~12カ月、c:12カ月を超える 収益性・・・A:期待利回りが5%以上、B:2%~4.9%、C:2%未満 安全性・・・A:ファンド組成企業のPBR1.5倍以下且つPER15倍以下、B:PBR2倍以下且つPER20倍以下、C:左記以外C |
フィル・パークファンド#1とは?
フィル・パークファンドの詳細を見ていきましょう。
ファンド概要
ファンドの基礎情報は以下の通りです。
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予定利回り3%というのは、アイフル社のファンドに次ぐ利回りの低さです。
ファンドの仕組み
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仕組み図は上図の通りで、投資家はFundsを通じてフィルまちづくりファンディング(まちづくり社)に投資を行います。
まちづくり社はTrophy社に貸付を行い、Trophy社が不動産事業を行います。
Trophy社とは?
最終資金需要者であるTrophy社とはどんな会社でしょうか?
調べたところ、株式会社フィル・カンパニーと株式会社セントロの合弁会社で、2018年10月に設立されたばかりの会社です。
おそらく東京スカイツリー・リバーサイドファンドのためだけに作られた特定目的会社でしょう。
Trophy社の財務諸表はこちらをご参照ください。
フィル・パークファンド#1のメリット
他のファンドと比較した時の本ファンドのメリットを整理してみます。
スカイツリーに近い!押上駅から3分の好立地!
このファンドの資金を使って、スカイツリーの最寄り駅の1つである押上駅から徒歩3分圏内に3階建ての商業施設が建設されます。
この近辺は古い低層の建物が多く、そこにガラス張りでピカピカの建物ができることで、街の活性化とスカイツリー眺望できる新スポットとなることを狙いとしているようです。
【建物イメージ】
上場企業が連帯保証人で安全性アップ⤴
今回、ファンド組成企業と最終資金需要企業ともにファンドのために設立された会社です。
両社ともに財務が脆弱で信用リスクが高く不安ですが、親会社のフィル・カンパニー社とセントロ社(東証一部上場のいちごグループ会社)の連帯保証付きで安全性を高める仕組みが入ってます。
万一、不動産事業がうまくいかずにTrophy社からの返済が滞ってしまっても、連帯保証企業が責任を取ってくれるので、投資家にとって安心感の高いスキームと言えます。
【上場企業2社による連帯保証】 |
まちづくり体験が共有される
このファンド組成とともに、まちづくりプロジェクトの特設Webサイトがオープンとなりました。
特設サイト:フィルまちづくりファンディング |
おそらく今後の物件進捗等の情報共有がこのサイトを通じてなされるのでしょう。
資産運用とまちづくりという新しいコンセプトでワクワクしますね♪
フィル・パークファンド#1のリスク
続いて投資家が引き受けなければならないリスクについても確認しましょう。
不動産事業の回収が滞った場合
何らかの不幸が重なって、まちづくりファンドの投資先事業が失敗したらどうなるでしょうか?
このケースでは上図の一番下に記載の通り、最終資金利用企業:Trophy社が無事であれば、返済が滞ることはありません。
つまり投資先の不動産事業の成否に関係なく、投資家は分配金も元本も戻ってくることが約束されています。
Trophy社がデフォルト(倒産)した場合
このケースは上図の真ん中にあたり、Trophy社の代わりに連帯保証先のフィル・カンパニー社、及びセントロ社が投資家への返済します。
連帯保証は上場企業と上場企業グループ子会社のタッグなので、これが滞る可能性はかなり低い気がしますね。
まちづくり社がデフォルト(倒産)した場合
まちづくり社がデフォルトするケースは上図の一番上のケースにあたります。
この場合は投資家以外の債権者と財産分与となります。
まちづくりファンドの運営で生じた資産も含めた分与となるため、投資元本が欠損する恐れが高まります。
ただし、まちづくり社はこのファンド以外の事業を行わないことが予想されるため、そもそもこの会社が単独でデフォルトする可能性は低いと予想されます。
まちづくり社がデフォルトするのは、おそらく連帯保証のフィル・カンパニー社やセントロ社もろとも総倒れになる場合なので、そうそう起きないと考えられます。
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まとめ
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以上、本日はここまで。
それでは!
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