貸付投資のfundsから新ファンド:イントランス・バケーションズ 京町家ファンド#1の販売が発表されました。
販売開始日時は2019年5月9日18時です。
販売スタートから3分も経たずして売り切れてしまうFundsで、おそらく今回もクリック合戦による奪い合い必至でしょう。
人気があるとはいえ、目をつぶって投資してしまうのは危険です。
そこで今回のイントランス京町家ファンドを分析し、おすすめ度を発表します♪
この記事で分かること:イントランス・バケーションズファンドのおすすめ度は? |
|
※2020年1月23日より「株式会社クラウドポート」は「ファンズ株式会社」に社名が変更されたので、「クラウドポート社=ファンズ社」としてお読みください。
イントランス・バケーションズファンドの総合評価は?
【筆者の独自評価軸の解説】 流動性・・・A:貸付期間が6カ月以下、B:7カ月~12カ月、c:12カ月を超える 収益性・・・A:期待利回りが5%以上、B:2%~4.9%、C:2%未満 安全性・・・A:最終資金需要企業、もしくはその親会社のPBR:1.5倍以下且つPER:15倍以下、B:PBR2倍以下且つPER20倍以下、C:左記以外C |
流動性:B、収益性:B、安全性:Cと少し辛口の評価となりました。
流動性と収益性はまずまず良い(運用期間:12カ月、利回り4.5%)のですが、安全性に不安が残ります。
特にファンドの借り手:イントランス社のPER(株価収益率)が40.74倍で、同じ不動産業界の企業より悪い数字です。
指標の悪さは決算にも表れており、前期は経常赤字と苦しい台所事情のようです。
【イントランス社の直近決算の主な数字】
(経常利益や当期利益がマイナスの結果に)
以上より、過去5社(アイフル、デュアルタップ、クレジットエンジン、明豊プロパティーズ、フィルパーク)に比べると、残念ながらおすすめできるファンドではありません。
関連記事 ▶ Funds|全ファンドの募集スケジュールと評価を一覧でまとめたよ! |
なおFUNDSのファンドに申し込むためには無料の口座開設が必要です。
口座開設や投資を申し込むのは無料なので、今回投資しないとしても、とりあえず口座を持っておいても損はないと思います。
イントランス・バケーションズ京町家ファンドとは?
ここからはファンドの詳細を確認していきます。
ファンド概要
|
利回り4.5%は魅力的ですが、上でも書いた通り、会社の健全性に一抹の不安が・・・。
▼ 過去に募集されたファンドの記事 ▼ FUNDS|利回り5%の世田谷区MIJASファンド#1のおすすめ度は? Funds|フィル・パークファンド#1が3月27日に募集開始!おすすめ度は? |
ファンドの仕組み
本ファンドの仕組みは上図の通りです。
投資家は子会社を経由して間接的にイントランス社に貸付を行い、その資金を原資に町家の取得・運営を行います。
なお町家の運営はレアル社が請負い、レアル社は定期借家契約に基づき賃料収入をイントランス社に支払います。(レアル社:空き家や町家を活用した宿泊業を営む)
つまりアパート経営でもおなじみのサブリース契約が、イントランス社に⇔レアル社の間で締結されます。
イントランス社はレアル社からの賃料収入をもとに、イントランスファンディング社を経由してfundsの投資家に配当や元本返済を行います。
イントランス社とは?
ファンド資金を利用するのはイントランスという会社ですが、正直、知名度は高くないように思いますが、いったいどんな企業でしょうか?
社名 | 株式会社イントランス |
---|---|
代表 | 代表取締役社長 濱谷雄二 |
設立 | 1998年5月1日 |
資本金 | 11.3億円 |
上場証券取引所 | 東証マザーズ市場(証券コード:3237) |
従業員 | 29名(連結) |
事業内容 | プリンシパルインベストメント事業 ソリューション事業 子会社事業 |
イントランス社は設立20年強、東証マザーズに上場中の実績ある会社のようです。
従業員は約30名なので、あまり大きい会社ではないようです。
直近3期の決算は下表の通りです。
年商は20~30億円です。
先にご紹介した通り最新決算は赤字でしたが、2~3期前はしっかり黒字が出ていたので、今後の巻き返しに期待です。
イントランス・バケーションズ ファンドのメリット
他のファンドと比較した時の本ファンドのメリットを整理してみます。
物件の概要
本ファンドが投資する不動産物件は下表の通りです。
所在地 | 京都市下京区二人司町6番15〜21 |
---|---|
交通 | 山陰本線「丹波口駅」から徒歩10分 |
敷地面積 | 280.08㎡(84.72坪)※7棟の合計 |
延床面積 | 307.68㎡(93.03坪)※7棟の合計 |
地目 | 宅地 |
用途地域 | 第一種住居地域 |
建ぺい率 | 60% |
容積率 | 200% |
構造 | 全棟露天風呂付きの木造2階建(各棟3室) |
(引用: Fundsのオフィシャルホームページへより)
丹波口駅はJR京都駅近くに位置し、京都市内の中心部に近い立地です。
私は大学時代に京都で4年間過ごしたので分かるのですが、この場所からなら京都駅のショッピング街、東寺、西本願寺、京都水族館などの観光地に出るのも都合が良い場所です。
また丹波口駅付近は住宅街が広がり不動産需要も高いことが想定されます。
京町家ファンドの物件の魅力
当ファンドは4月26日にオープン予定の「鈴 花屋町」(りん はなやちょう)という宿泊施設に投資します。
上図のような宿泊施設8棟の町家のうち、7棟をイントランス社が取得します。
外国人観光客にウケそうなモダン和風の施設ですね。
私も泊まってみたいな・・・(予算が許せば)
参考 ▶ 鈴シリーズのWebサイト |
中国人観光客に強い!
イントランス社は、インバウンド事業を手掛ける合同会社インバウンドインベストメントから公開買い付けを受けました。
インバウンドインベストメント社の株主・ETモバイルジャパン社は中国からの個人旅行者向けサービス「逸行」を運営しており、イントランス社の宿泊施設への中国人旅行者の送客を見込めます。
単に町家ビジネスに進出するだけでなく、どうやって旅行者を取り込むか先回りした施策を打っており、経営者のセンスの高さを感じますね♪
イントランス・バケーションズ ファンドのリスク
投資するメリットがある一方、当然ながらリスクもあります。
不動産事業の回収が滞った場合
イントランス社のイントランスファンディング社に対する返済義務は、取得物件の投資収益に連動しないノンリコースローンによるものです。
たとえ不動産事業が失敗に終わっても、イントランス社の別事業から返済できれば、funds投資家の元本が減ることはありません。
イントランス社が倒産した場合
最終資金需要者のイントランス社、もしくはファンド組成企業のイントランスファンディング社が倒産した場合、投資家の元本は欠損します。
ファンド組成企業はあくまで子会社なので、イントランス社が潰れないか否かに注意すれば、投資家は配当金や元本返済を受けることができるでしょう。
イントランス社の社債を買う感覚で、イントランス社自体をしっかり評価することをおすすめします。
関連記事 ▶ クラウドポート|新金融商品:Funds(ファンズ)の最大のリスクとは? |
まとめ
|
個人的にはあまりおすすめではないのですが、それでもきっと人気は出るでしょう!
投資家のみなさんは期待して待ちましょう。
【fundsの口座開設はこちらからどうぞ↓】
FUNDS関連記事
【Fundsを詳しく知りたい人は以下のボタンから関連記事をお読みください】
以上、本日はここまで。
それでは!
Twitterアカウントをフォローしていただければ記事の投稿や更新をお知らせします。
コメント