販売から1分以内に売り切れることで話題のFunds by クラウドポート社から、第9弾ファンドが発表されました。
今回は東証一部上場企業の株式会社インテリックスが組成する「あんばい」ファンドで、利回りは3.5%、運用期間は9カ月という条件です。
発売日は6月6日とまもなくです。
今回の投稿は、インテリックス社の「あんばい」ファンドが本当におすすめできる投資商品なのか?について、私が客観的な立場から分析します!
この記事で分かること:インテリックス社「あんばい」ファンドのおすすめ度は? |
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※2020年1月23日より「株式会社クラウドポート」は「ファンズ株式会社」に社名が変更されたので、「クラウドポート社=ファンズ社」としてお読みください。
リースバック事業「あんばい」ファンドの総合評価は?
【筆者の独自評価軸の解説】 流動性・・・A:貸付期間が6カ月以下、B:7カ月~12カ月、c:12カ月を超える 収益性・・・A:期待利回りが5%以上、B:2%~4.9%、C:2%未満 安全性・・・A:最終資金需要企業、もしくはその親会社のPBR:1.5倍以下且つPER:15倍以下、B:PBR2倍以下且つPER20倍以下、C:左記以外C |
流動性と収益性はB評価を付けました。
運用期間:9カ月、利回り3.5%ということで、ボチボチ悪くない数字です。
安全性はA評価を付けました。
最終貸付先のインテリックス社は東証一部上場企業で母体がしっかりしています。
近年の決算を見ても増収を続けており、企業として成長していることが分かります。
PBRやPBSが低い=健全な財務指標を示しています。
貸借対照表を見ても有利子負債が減少傾向で、借金を少なくすることで安全性を確保しようとする経営の動きも評価に値すると思います。
関連記事 ▶ Funds|全ファンドの募集スケジュールと評価を一覧でまとめたよ! |
なおfundsのファンドに申し込むためには無料の口座開設が必要で、口座保有には費用がかからないため、とりあえず口座を持っておいても損はないと思います。
リースバック事業「あんばい」ファンド#1とは
ここからはインテリックス社のあんばいファンドを詳しく見ていきましょう。
ファンド概要
●予定利回り:3.5% ●募集金額:100,000,000円 ●運用期間:約9ヶ月 2019/6/20〜2020/2/29(予定) ●担保・保証:担保なし・保証なし ●償還方法:満期一括 ●配当方法:毎四半期 ●最低成立金額:30,000,000円 ●最低投資金額:1円(ソーシャルレンディング業界初!の1円投資可) ●募集期間:2019/6/6 18:00 〜 2019/6/13 13:00 |
募集概要は上記の通りです。
「利回りは”ほどほど”でよく、安全に投資したいな」という人に打ってつけのファンドです。
今回は褒める言葉が並んでいますが、過去に募集されたファンドは辛口コメントをしたファンドもあります。(特にイントランス 京町家ファンドは評価:低)
あくまで客観的評価をポリシーにしてるのでご留意ください。
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ファンドのスキーム
ファンドのスキーム(仕組み)は、上図の通り投資家とインテリックス・グループ2社をfundsがつなぐという仕組みです。
投資家はIntellex Funding社に投資を行い、そこからインテリックス社に貸付が行われます。
インテリックス社は借入金を使って不動産事業を行い、そこから得た利益をもとにIntellex Funding社を経由して投資家に分配金を支払います。
つまりインテリック・グループの事業の成否が、投資家の元本や分配金の行く末を決めることになります。
リースバック事業「あんばい」ファンドのメリット
他のfunds案件と比べて「あんばい」ファンドはどのようなメリットがあるのでしょうか。
リースバックという特殊スキームによる不動産事業
インテリックス社が提供する「あんばい」はリースバックという特殊な金融スキームを使った不動産事業です。
”リースバック”とは?
「セール・アンド・リースバック」(英語: sale-and-leaseback)とも呼ばれる。
固定資産に相当するものを他に売って、そこからリースするという金融取引をいう。
こうした取引の対象になるものは不動産などの固定資産にも、飛行機や列車などの資本財などである。
言葉だけだと分かりづらいので、仕組み図を用いて確認しましょう。
リースバックは家を売却してでもお金が必要だけど、マイホームには住み続けたい人のニーズをかなえてくれる金融取引です。
所有者は不動産会社(インテリックス社がこれに該当)に売却し、銀行のローンを返済します。
元の所有者は売却先の不動産会社と賃貸契約を結び、元・マイホームにすみ続けることができます。
インテリックス社から見れば、買い取った不動産の貸出し先が確保されることで当面の空室リスクがないため、安全性の面でメリットがあります。
マイホーム所有者から見れば、核家族化が進む中で勝手の良い売却先となるでしょう。
リースバックの最大の強みはダブル・インカム
これまでの解説通り、インテリックス社はリースバックで物件を買い取った後に賃料収入を得ることになりますが、もう1つ大きな収入のチャンスを得ることにも繋がります。
その収入源とは、元の所有者が退去した後に売却することで発生します。
インテリックス社はもともと中古物件のリノベーション・売却を主たる事業としていました。
(引用:インテリックス社のリノベーション事例)
写真で見れば新築物件と見間違えるほど素敵な空間です。
リースバック契約物件も一般の中古物件と基本的には同じなので、それをリノベして売却すれば、当初の賃貸収入に加えて、売却益も狙うことができ、ダブルでおいしいわけです。
あんばいファンドのリスク
最後に投資家にとって回避したいリスクについても確認しましょう。
リースバック事業が失敗した場合
インテリックス社による不動産事業が失敗しても問題ありません。
インテリックス社の財務から投資家へしかるべき配当と元本償還は支払われます。
インテリックス社がデフォルト(倒産)した場合
インテリックス社が潰れたら投資家の元本は欠損します。
金融機関や売掛業者と然るべき割合でインテリックス社資産を折半することになるでしょう。
Intellex Funding社がデフォルト(倒産)した場合
こちらのケースでもやはりfunds投資家の元本は欠損します。
以上より、インテリックス社グループに万一のことが起きたら、お金が戻ってこないことを覚悟する必要があるでしょう。
関連記事 ▶ クラウドポート|新金融商品:Funds(ファンズ)の最大のリスクとは? |
インテリックス社はどんな会社?安全なの?
ここまで書いてきたとおり、全てはインテリックス社の経営が順調に継続すること、これに尽きます。
インテリックス社は冒頭でもふれたとおり東証一部上場という素晴らしいバックグラウンドを持ってます。
東証一部に上場するということは、一定の規模・収益・内部管理体制が整っており、証券取引所からお墨付きをもらった企業と言うことができます。
では業績はどうでしょうか?
直近3年度の決算数字を見て、安全性を確認してみましょう。
科目 | 前期 | 2期前 | 3期前 |
売上高 | 43,507百万円 | 41,400百万円 | 38,975百万円 |
営業利益 | 1,560百万円 | 1,756百万円 | 1,759百万円 |
経常利益 | 1,253百万円 | 1,343百万円 | 1,471百万円 |
当期利益 | 802百万円 | 891百万円 | 977百万円 |
総資産 | 32,004百万円 | 35,710百万円 | 32,032百万円 |
自己資本 | 10,121百万円 | 9,497百万円 | 8,861百万円 |
資本金 | 2,253百万円 | 2,209百万円 | 2,209百万円 |
有利子負債 | 19,644百万円 | 23,862百万円 | 21,015百万円 |
自己資本比率 | 32% | 27% | 28% |
売上高は見事に上昇⤴ 傾向にあります。
一方で利益ベース(営業、経常、当期利益)で見ると減益傾向にあるため、価格競争が激化し、不動産業者の収益を押し下げていることが想像できます。
財務面では自己資本比率が上昇しており、借金に頼らない経営の方向へと進む良い傾向にあります。
以上より、決算資料から読み解くと健全な財務状態が続いており、すぐに倒産だとかどうとかいった話に発展することはないでしょう。
まとめ
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私の周囲の投資家や私も非常に期待しているファンドです。
投資家のみなさんも心待ちにして待ちましょう。
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以上、本日はここまで。
それでは!
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