株式投資型クラウドファンディング:FUNDINNOは未公開株に関するプラットフォームです。
気軽に購入できなかった上場前企業の株式を個人が購入できるようになり、企業も個人による株式出資という資金調達手段が増えました。
しかしこれは良いことばかりでなく、ファンディーノのハイリスク・ハイリターンが明らかになっています。
公式HP:FUNDINNOのオフィシャルサイト
ファンディーノがハイリスクな理由は実績が物語る
これまでの運用実績を見ると、ファンディーノが危険である一面が見えてきます。
FUNDINNOがこれまで応募してきた件数、金額は?
2019年8月までの実績レポートによると、株式投資型クラウドファンディングの応募実績は27億7,400万円、成約件数は81件にのぼります
そのうち業界最大手のファンディーノでは応募実績が22億7,500万円、成約件数は64件にのぼります。
個人投資家のかなりのお金が入っていることが分かりますね。
EXIT(上場やM&Aなどで未公開株を売却)できた会社数は?
未公開株は途中で売買ができません。
換金できるタイミング(EXIT)はIPOで上場するか、M&Aなどで他の企業に株式が買い取られるかのパターンしかありません。
じゃあこれまでファンディーノ案件でEXTIはどれほど出たかというと、わずか1社にとどまります。
投資先 | 投資期間 | リターン |
株式会社漢方生薬研究所 | 1年5か月 | +50% |
本件はIPOではなく、他社からの株式買付が理由でした。
+50%と確かに未公開株らしい大きなリターンが出てますね。
=> 公式HP:FUNDINNOのオフィシャルサイト
EXIT率は●%
単純に全募集案件でEXIT率を計算するとわずか1.5%です。
案件によっては期間が1年未満のものもあるので、この1.5%という数字だけを見てEXITできないと考えるのは時期尚早だとは思います。
ファンディーノでは全案件にEXIT計画が立てられてるので、その通りに進行したかどうか?が重要でしょう。
破産(デフォルト)や解散になった会社
ファンディーノ案件で破産(デフォルト)になった会社も1社あります。
会社名 | 状況 |
株式会社ブレスサービス | 東京地方裁判所への自己破産申し立て(2019年1月22日)があり、その後、投資家に分配金は一切出ることなく消滅 |
状況に記載の通り、投資元本は全く回収されることはありませんでした。
【ブレスサービスに関する記事】
筆者のFUNDINNOの運用実績も散々な結果に・・・
筆者が投資した第一号案件の「Bank Invoice株式会社」も営業が全くうまくいってないそうで、2019年に入って事業継続できないという通達が届きました。
いきなり破産というわけでなく、付き合いのある企業に事業譲渡を行い、そこで得た資金が投資家へ分配される予定だったのですが、大きく元本割れすること必至の状況でした。
また11月頃になって状況が一変し、事業譲渡は行わずに継続するという連絡が入ったのですが、今後の見通しも厳しいことに変わりありません。
筆者は元本が戻らない覚悟をしています。
株式投資型クラウドファンディングとの付き合い方とは?
ここまで見てきた通り、ファンディーノというよりも株式投資型クラウドファンディングの仕組みとしてハイリスク・ハイリターンから逃れることはできません。
投資初心者には向いておらず、決して万人受けする投資商品だとも思いません。
実際に経験してみて、株式投資型クラウドファンディングに合うのは以下の条件を満たすような人だと思います。
|
EXIT時のリターンが最大の魅力
ハイリスクを負うのだから、リターンも非常に大きいのが魅力でもあります。
イギリスの株式投資型クラウドファンディング:crowdcubeの案件で電気自動車のカーシェアリング事業を行うE-Car Clubはハイリターンを達成した成功事例です。
2012年12月にクラウドファンディングを通じて10万ポンドの調達を行い、2年半後の2015年7月にフランス大手レンタカー会社Europcarに買収され、投資家は約7倍のリターンを得ることができました。
このようにリスクとリターンを理解したうで、なおかつ分散投資できる資金力がある人がチャレンジするのに合った商品と筆者個人的には思うところです。
=> 公式HP:FUNDINNOのオフィシャルサイト
安定的な収益を得たい人におすすめ投資は?
年間利回り5%近辺を安定的に得たいならば、ここ最近ブームの兆しがあるソーシャルレンディングも合わせて検討してはいかがでしょうか。
ソーシャルレンディングであれば高利回りに加え、運営会社が上場していたり、有名な大手企業から出資を受けていたりと、相対的に安心感のある事業者が多数あるからです。
ソーシャルレンディングとは?
ソーシャルレンディングとは、個人投資家が企業や個人へ融資を可能にするプラットフォームです。
ソーシャルレンディングの融資案件ごとに利回りが予め決まっており、投資家は利回りに応じた分配金を得ることができます。
代表的なソーシャルレンディング事業者
ソーシャルレンディング事業者は20を超えるとも言われますが、いくつか代表的な事業者を紹介しておきます。
例えば・・・
1つ目のFunds(ファンズ)は、2019年1月にサービスリリースし、総額7,000万円超第一号ファンドがわずか15分そこらで完売するなど業界で一番話題になっている事業者です。 Fundsの運営するファンズ社はみずほフィナンシャルグループから出資を受けるなど、業界内・外から高い評判を得ています。 |
2つ目のOwnersBookは不動産専門のソーシャルレンディング事業者であり、2017年9月には運営会社のロードスターキャピタル社が東証マザーズ市場に上場しました。 |
3つ目のクラウドクレジットは、海外事業者への融資に特化したソーシャルレンディングであり、海外ならではの高利回り案件がずらりと並びます。 また伊藤忠商事などの優良企業から出資を受けるなど、業界内・外からの評判も高い事業者です。 |
以上、本日はここまで。
それでは!
コメント