天才投資家として長年活躍するウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイ社が窮地に立たされてます。
先日発表された同社の四半期決算によると、2020年1月~3月の最終損益が497億ドル(約5.3兆円)の赤字となりました。
そこで今回はバフェットが巨額損失を出してしまった原因と、新型コロナウイルスにも負けず含み益を増やし続ける筆者の投資戦略についてご紹介します。
バークシャー・ハサウェイ社の巨額赤字:5兆円の衝撃!
アメリカのみならず世界的にも超有名な投資家:ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイは、5月2日に行われた株主総会で約5兆円の最終損失となることを発表しました。
同社にとって過去最大の赤字決算です。
大損失の原因は?
バークシャー社が赤字に転落したのは新型コロナウイルス蔓延に伴う世界的な株価暴落が原因ですが、その中でも特に航空会社の株価下落は群を抜いてひどいものでした。
これに対応するため、バークシャー社は保有していたアメリカの航空会社株式(40億ドル相当分)をすべて売却したと株主総会の中で発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で全く乗客がいないにもかかわらず多額の飛行機のメンテナンスコストを要することで、全社倒産寸前にあるためです。
【バフェットが手放した航空株式】
- ユナイテッド航空
- アメリカン航空
- サウスウエスト航空
- デルタ航空
2月にコロナウイルスによる株価下落が始まって数日経ったところで、バフェットはデルタ航空株を買い増したばかりでしたので、これも裏目に出た形です。

航空株がどれだけひどいのか実際の株価チャートを見て確認してみましょう。
下図はデルタ航空の株価推移です。
2月上旬は60ドルあった株価が20ドル台前半と3分の1まで下落しました。
NYダウ株価指数が最大で30%下落程度、5月8日現在は20%下落程度まで回復していることと比べれば、いかに航空株の下落が大きいのか分かります。
バフェットの今後の見解
バフェットは今回の赤字決算の原因となった新型コロナウイルスに対して、以下のような見解を示しています。
将来が見えにくくなった。
ロックダウン(封鎖措置)が長期間続くことでアメリカ人の習慣がどう変わったのか、今後どう変わるのか、私には分からない。
大幅な損失を出してでも、航空株を手放すことを決めた。
将来的に資金を食いつぶすと予想される企業に資金は出せない。
空の旅は停止状態にあり、航空業界の需要は干上がっている状態だ。
このコメントを見ると、茫然自失状態のように見えますね。
バフェットほどの実績と経験がある人でも、さすがに今回の損失は辛かったようですね。
筆者の投資実績は?
(グラフは楽天証券の「資産の推移」より)
上図の通り、2019年9月から2020年1月までは含み益を膨らませ、2020年2月にいったん売却して利益確定しました。
そして2020年3月に買いなおして4月~5月にかけて含み益を増やしています。
新型コロナウイルスの影響で損失が出るどころか、利益を膨らませるチャンスと変えました。
暴落相場でも勝つ秘訣
コロナウイルスによる下落相場でも勝てているのは、過去の事例から学んで行動したことが功を奏しているのかなと思っています。
筆者はリーマンショックのような大規模暴落、ギリシャショックやブレクジットのような中小規模下落の相場によって実際に痛手を負いました。
このような辛い経験によって、今回のコロナショックに対して平常心で投資をし続けることができており、次の戦略も頭の中で整理できています。

5月以降の投資戦略
最後に今後の投資戦略についてです。
2月から新型コロナウイルスによる混乱が始まり、下図のアメリカ平均株価指数:S&P500のように世界的な株価暴落が起きました。
新型コロナの医療面の解決は道半ばですが、株価は下落額の半分以上も回復したことが分かります。(3,300台 → 2,200台 → 2,929)
一般的に半値戻しを超えるかどうかは、V字回復するかさらに下落するかの重要な局面と言われています。
株価チャートだけ見ればこのままV字回復が進むようにも見えます。
また新型コロナウイルス騒動が始まったころに株式相場の楽観的シナリオと最悪シナリオの考察記事を書きました。

この記事内で筆者が述べた予想は以下のようなものでした。
- ウイルスの流行中は株価が-10%~20%下落することを覚悟する
- 3ヶ月そこらでウイルス騒ぎが落ち着けば、株価はもと通り以上に上昇する
- 長引けば金融市場を揺るがす象徴的な事件が起きる(大企業の倒産、貸倒れ率の上昇など)
- 長引けば1年~1年半と長い期間をかけて株価は下落を続ける
つまり混乱が始まってちょうど3ヶ月にあたるこの5月こそが、株価がV字回復してもと通り以上の上昇を見せるか、それともさらなる暴落市場へ突き進むかの瀬戸際だと言うことができます。
この状況下では追加投資するタイミングではなく、今持っているポジションを据え置き、もしくは利益確定することを検討しています。
以上、本日はここまで。
それでは!
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