【アービトラージ】株式のアービトラージ戦略

アービトラージ

以前の投稿ではFXのアービトラージ戦略について投稿しました。FXの世界では、利益のもとになるのが為替利益とスワップ利益とありますが、スワップの方がアービトラージ戦略としては可能性がありそうなことを説明しました。

今回は株式におけるアービトラージ戦略について書きたいと思います。

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おさらい アービトラージとは

改めてアービトラージの意味をおさらいしておきます。

アービトラージとは、「同じ価値を持つ商品の価格差を利用して、利鞘を稼ぐ取引のこと」を指します。

例えば、A市場で金が1単価100万円で売られていたとします。同時刻にB市場を見ると、金が1単価95万円で売られていました。A市場とB市場で売られている金は同種で、市場をまたいで売買することもできます。

これがアービトラージ取引が成立する状況であり、普通はB市場で金を1単価買い、A市場でそれを売って5万円の利益を得るでしょう。つまり、市場などの環境の違いを利用して、価格の違う同一の物(もしくは同質の物)を売買することで利益を得る手法となります。

 

株式におけるアービトラージ戦略

株式におけるアービトラージ戦略で有名なものは以下の2つがあります。

①株式ペアトレードアービトラージ

同じような価格推移をする2つの株式銘柄について、同タイミングで買いと売りを立てて、価格推移の歪みが生じるまで待ち、利益を得る方法です。

例えば、日本の日経平均と日経平均先物との間でアービトラージが成り立ちます。日経平均先物は日経平均の未来指標ということで、この2つは当然ながら相関関係にあることから、両者の価格差を利用して利益を得ることができる、というものです。

具体的な方法は以下の通りです。

①まず、日経平均から日経平均先物の理論価格を算出します。
②理論価格が日経平均先物を上回った場合、日経平均先物を買い、日経平均を売ります。逆に理論価格が日経平均先物を下回った場合、日経平均先物を売り、日経平均を買います。

<理論価格の算出方法>
現物価格×{1+(短期金利−配当利回り)×満期までの日数/365}

例えば、日経平均から算出される日経平均先物の理論価格が12,000円、日経平均先物が11,000円だった場合、アービトラージ取引では、安いほうを買い、高いほうを売るため、日経平均を売って日経平均先物を買うことになります。

②配当、優待狙いアービトラージ

もう一つの株式アービトラージ戦略として、配当・優待狙いアービトラージがあります。

別名で優待クロス取引とも言われます。具体的な方法は以下の通りです。

①配当確定日に、現物を1000株買って、同時に1000株空売りします。
②そして、翌営業日に、品受品渡をします。これで優待や配当権利確定後の株価下落リスクを解消し、優待・配当の利益だけ得られるという手法です。

しかし、この方法はでも、以下のようなリスクが潜んでいます。

①売買手数料がかかる
②空売り時の逆日歩がかかる可能性がある
③取れると思った優待がなくなる
④配当落ち日に会社が倒産する。

この中で一番大きなリスクは、優待がなくなるリスクと考えます。例えば、会社が優待を止めるか優待券が送付される前にその会社が倒産するというケースです。

次に、取引上の逆日歩のリスク。権利確定日だけ優待取りの人が殺到するために株不足が生じて、配当落ち日なので、3日分の逆日歩がかかり、優待券の市場価格よりも逆日歩負担が大きくなることがあります。

私も机上で学んだだけで、リスクもそれなりにあるので、もうちょっと詳しく研究が必要ですね。


以上、本日はここまで、それでは!

 

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