おつり投資という新ジャンルの金融商品が流行りつつあるそうです。
おつり投資とは、買い物で出た数十円・数百円単位のおつりを投資に回すことができるサービスを指します。
面白そうなので始めてみようかなと思い、おつり投資の代表的なサービスであるトラノコについて情報収集したところ、投資しないという結論に至りました。
わたしが、おつり投資のトラノコを投資しないと判断した理由を解説します。
目次
トラノコとは?
おつり投資のトラノコとは、買い物の支払い金額の端数を積立て投資に回せるサービスです。
通常の積立て投資は、毎月一定の金額をインデックス投資信託などで積み立てるというものですが、おつり投資は買い物をきっかけに積み立てる画期的なサービスです。
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サービスの概要
トラノコは、毎日のお買い物のおつりを、自動的に世界中の資産に分散投資できるアプリです。
トラノコの特徴をあげると・・・
- 5円から1円刻みで投資可能
- ファンドを選ぶだけで世界中に分散投資
- 毎月の投資額上限や追加投資も柔軟に対応可能
- 出金はいつでも可能で多数の金融機関に対応
「おつり」は買い物金額に対して100円単位・500円単位・1,000円単位の3段階の端数で設定できます。
例えば360円の買い物をすると・・・
- 100円単位:40円のおつりを投資
- 500円単位:140円のおつりを投資
- 1,000円単位:640円のおつりを投資
少額からコツコツ投資できるサービスのようですね。
トラノコの資産運用方法
トラノコの資産運用方法は、ETF(上場投資信託)を使うとうたわれています。
ETFは世界中に投資できるうえ、最も信託報酬の安い投資信託であり、長期資産形成に適した金融商品です。
トラノコでは、投資家のリスク許容度に応じて3パターンのトラノコファンドが用意されているそうです。
「小トラ」、「中トラ」、「大トラ」と可愛らしいネーミングですね。
(引用:トラノコHP https://toranoko.com/stocked/funds.html)
トラノコの利用料
トラノコの利用料は2つの費用で構成されます。
①ファンドにかかる費用
トラノコでは独自ファンドで運用が行われることになり、預かり資産に対して年間0.3%の信託報酬がかかることになります。
また監査費用等の手数料が0.1%/年を上限にかかり、ETFの売買手数料が0.06%~0.1%/年ほどかかるようです。
つまりファンド維持の手数料として年間0.36%~0.5%かかることになります。
②月額利用料
トラノコの月額利用料として300円/月がかかります。
トラノコ利用の流れ
トラノコ利用時の流れは以下の通りです。
(引用:トラノコHP https://toranoko.com/stocked/)
まずは買い物をして、買い物金額をトラノコが提供するサービス、もしくはマネーフォワードなどの提携家計簿アプリに連携させます。
連携方法は支払いがクレジットカードであれば自動連携、支払いが現金であればレシート取り込み機能などを使います。
(引用:トラノコHP https://toranoko.com/stocked/)
次に「トラノコおつり捕捉サービス」や提携家計簿アプリを通じて、トラノコ上に投資候補が表示されますので、投資したい明細(おつり)を選択※1します。
選択されたおつり明細に対して、事前設定された端数が投資に回されます。
※1, おつり明細は自動的に全て投資に回すように設定もできるそうです
(引用:トラノコHP https://toranoko.com/stocked/)
毎月1回、その月に投資選択した「おつり」の合計が、登録した銀行口座から自動で引き落とされます。
一度設定をしてしまえば、手間をかけることなく、自動的にトラノコファンドへ投資される仕掛けです。
(引用:トラノコHP https://toranoko.com/stocked/)
運用状況は専用アプリで閲覧できます。
損益の状況は毎日更新されます。
いつでも出金が可能ですが、出金時手数料が300円/1回かかるため、注意が必要です。
わたしがトラノコを使わない理由
ここまでトラノコのサービス概要を見てきました。
冒頭でも書いた通り、わたしはトラノコに投資しないと判断しました。
トラノコに投資しない理由はコストにあります。
まず信託報酬が年間0.36%~0.5%かかる点ですが、わたしが以前お勧めしたインデックス投信と比べると、かなり高い報酬率(費用)の設定となります。
通常ETFはインデックス投信よりも信託報酬が安いことが売りだったりするのですが、インデックス投信より高くちゃダメじゃんと思うわけです。
【参考記事】 投資信託|インデックス投信のおすすめ銘柄を再検討 2017/1/29 |
とはいえ、お任せ資産運用で年間0.36%~0.5%なら、許容範囲のレベルです。
最も許せなかったのは、月額利用料が300円もかかる点です。
月額300円と聞くと安く聞こえますが、年間で3,600円かかります。
おつりを投資に回すことを考えると、少額での資産運用となることが予想され、年間3,600円というのは非常に重たい費用負担となるはずです。
例えば・・・
- 年間の平均運用額:10万円の場合、年間3.6%の費用負担
- 年間の平均運用額:50万円の場合、年間0.72%の費用負担
- 年間の平均運用額:100万円の場合、年間0.36%の費用負担
これを信託報酬と合算すると・・・
- 年間の平均運用額:10万円の場合、年間3.96~4.1%の費用負担
- 年間の平均運用額:50万円の場合、年間1.08~1.22%の費用負担
- 年間の平均運用額:100万円の場合、年間0.72~0.86%の費用負担
という費用負担の割合になってきます。
この費用負担割合を見れば、ETFやインデックス投資信託の方がわたしにとっては魅力的に感じるわけです。
トラノコの利用が向いている人
もちろんトラノコが向いている人もいるでしょう。
例えば、普段からお金を貯めるのが苦手な人や、ゲーム感覚でお金を貯めていきたい人などが向いているかも?と個人的には思いました。
また投資信託やETFの銘柄選びを全て任せてしまいたいと思う人にも向いているかもしれません。
お任せ投資が目的ならば、1万円から積立て可能なロボアドバイザーも検討することをおすすめします。
【関連記事】 THEO|運用実績の公開:+15.89% (2017年7月) 2017/7/16 WEALTH NAVI|世界水準のロボアドバイザー:ウェルスナビとは? 2017/3/8 |
いずれにしてもトラノコで投資する場合、自分が預け入れる年間資産運用額に対する費用負担の割合に注意することをおすすめします。
以上、本日はここまで。
それでは!
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