投資信託|シャープレシオで国内株式ファンドのランキングを作ってみた!

インデックスファンド
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前回の投稿では投資商品のリスクとリターンの指標:シャープレシオについてご紹介しました。

シャープレシオを使えば、リスクの割にリターン(平均収益率)の高い投資商品をみつけることができます。

【シャープレシオの計算式】

平均収益率(%)÷リスク(%)

そこで今回は実際の投資信託に対してシャープレシオを使うことで、効率良くパフォーマンスの高い投資信託を見つけたいと思います。

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シャープレシオで国内株式ファンドランキング!

前回のシャープレシオの紹介の中でも書いた通り、シャープレシオを使って選定をする際には同分類で比較することが大切です。

投資対象が株式か債権か、はたまた国内か海外かによってもリスクと平均収益率の傾向が異なるためです。

そこで今回は国内株式ファンドを対象として、シャープレシオでランキング化を試みたいと思います。

前提条件

シャープレシオを使う前に、国内株式ファンドからいくらかふるいにかけたいと思います。

まず、私はコストという言葉が嫌いなので、ノーロード(販売手数料が無料)のファンドに絞りたいと思います。

それに加えて運用実績が3年以上のファンドにしたいと思います。

<前提条件>

  • 国内株式を対象としたファンド
  • 販売手数料が無料(ノーロード) 
  • 3年以上の運用実績があること

こういった抽出条件の設定は各証券会社ごとに備わっていると思います。

ちなみに今回わたしは、楽天証券のスーパーサーチを使って抽出を行いました。

シャープレシオランキング


(引用:楽天証券のスーパーサーチの結果)

まずはシャープレシオランキングです。

上図の通り、1位, ニッポン中小型ファンド ~ 5位, 三井住友・配当フォーカスオープンまでが並んでいます。

ここでシャープレシオ1位の「ニッポン中小型ファンド」を選べばいいじゃん!って短絡的に考えてはいけません。

確かに、「ニッポン中小型ファンド」は平均収益率とリスクの観点では最も効率の良いファンドと言えますが、最も儲かるファンドではありません。

例えば同じ日本株式(中小型)であれば、上図3位の「SBI中小型割安成長株ファンド」の方が、3年平均収益率は圧倒的に高いわけです。

そもそもシャープレシオが2を超えている時点でどれも十分に効率の良いファンドなわけですから、より高い収益率のファンドを選んでも良いのでは?と個人的には思います。

低コストランキング(信託報酬)

シャープレシオ以外の観点でもランキングを作ってみたいと思います。

高シャープレシオだけに絞るために、まずは下図の通り3年以上でシャープレシオが1.0以上のファンドのみに絞って抽出します。

信託報酬(年間運用費)の低い順にランキングを作ってみたところ、下図の通りとなりました。


(引用:楽天証券のスーパーサーチの結果)

すると、上図の通り1位, キャピタルオープン ~ 5位,ネット証券専用 日本応援株ファンドが並びました。

ここで気になるのは、信託報酬の低い順並べているにも関わらず、インデックスファンドでなくアクティブファンドがトップ5を占めたことになるという点です。

最近人気のインデックスファンドが並ばないということは、インデックスファンドはシャープレシオが低いか、もしくは3年以上の実績がないかどちらかに該当します。

上図のアクティブファンドはノーロードで信託報酬も安く、シャープレシオは十分な高さで収益率とリスクのバランスが良い銘柄なので、どれを選んでもそこそこ良いファンドばかりかと思います。

3年パフォーマンスランキング

最後に3年の平均収益率のランキングを見てみましょう。

ここでもシャープレシオの抽出条件は、3年以上で1.0以上をキープしたままとします。

上図の通り1位, 中小型成長株ファンド – ネクストジャパン ~ 5位, MHAM新興成長株オープンが並びました。

このランキングが中小型で埋め尽くされたことでも分かるように、いかに中型・小型株の利回りが高いかが分かります。

また3位の「SBI中小型割安成長株ファンド」は、上記のシャープレシオランキングでも2位に登場した高シャープレシオ銘柄です。

高シャープレシオで高利回りということで、非常に有望なファンドであると言えるでしょう。

ここまで高シャープレシオであることを軸に、シャープレシオ/低コスト/利回りの3つでランキングを作ってみました。

ここで上がったトップ5の15銘柄を吟味すれば、低リスクで高パフォーマンスなファンドが見つかるかもしれません。

1つ注意点としては、シャープレシオは過去データをもとに計算される指標であるという点です。

将来にわたって利回りとリスクの効率の良さが保証されるわけではないので、あくまで参考情報として取り扱いつつ、常に最新の情報を収集する必要があります。

インデックス投信の人気銘柄と比較

最後に、今回ピックアップした高シャープレシオ銘柄と、巷で人気のインデックス投資信託を比較してみたいと思います。

比較する銘柄は、高シャープレシオ銘柄からは「三井住友・配当フォーカスオープン」、インデックス銘柄からは大人気ニッセイシリーズの「ニッセイ日経225インデックスファンド」を使いたいと思います。

コスト比較

コスト比較を行うと以下の通りです。

三井住友・配当フォーカスオープンニッセイ日経225インデックス
販売手数料無料無料
信託報酬 / 年0.9072%0.27%
信託財産留保額無料無料

ニッセイ日経225インデックスファンドの方が信託報酬が年間で約0.63%ほど安く、やはりコスト面ではインデックスが優位となります。

単純計算で、100万円預けていればニッセイのインデックスファンドの方が年間で6,300円ほどコスト安になります。

信託報酬以外は両ファンドともに条件は同じであるため、年間0.63%のみがコストにおける違いとなります。

パフォーマンス比較

続いてパフォーマンス比較を見てみましょう。

2つのファンドの年間平均利回りについて、6カ月/1年/3年/5年の4つのタイムスパンで比較してみます。

三井住友・配当フォーカスニッセイ日経225インデックス差分
6ヵ月21.3%6.6%14.7%
1年39.7%34.0%5.7%
3年19.0%11.2%7.8%
5年23.7%19.7%4.0%

上記の通り、6カ月~5年の4つのタイムスパンすべてで「三井住友・配当フォーカスオープン」が上回りました。

先に見たコスト差:0.63%を差し引いても、圧倒的に「三井住友・配当フォーカス」の方がパフォーマンスが高いことになります。

さすがに5年間でこれだけハッキリと差が出るのなら、インデックスファンドでなくアクティブファンドの方が優れているということができるでしょう。

盲目的に「インデックスファンド最高!」といった風潮に一石を投じる検証結果だなと、わたし個人的には思いました。

自分のポートフォリオにもアクティブファンドの組み入れも検討しようかな~。

まとめ

今回の投稿のまとめです。

  • 高シャープレシオを軸に、シャープレシオ/低コスト/利回りの3つでランキングを作った
  • 各ランキングのトップ5の15銘柄を吟味すれば、低リスクで高パフォーマンスなファンドが見つかるだろう
  • シャープレシオランキングのTOP5に登場したアクティブファンドと人気のニッセイインデックスファンドを比較した結果、過去5年にわたって前者の方がパフォーマンスが高いことが分かった
  • 「インデックスファンド、マンセー」な世の中の風潮を正す必要があるかも

以上、本日はここまで。

それでは!

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