みんなのクレジット|金融検査の結果に対するみんなのクレジットの見解発表!

ソーシャルレンディング

先日の投稿では、話題のソーシャルレンディング:みんなのクレジット金融検査の結果行政処分が勧告されることについて投稿しました。

金融検査の結果を受け、みんなのクレジットから公式見解が発表されたため、内容をご紹介したいと思います。

※注意情報※

みんなのクレジットのファンドは返済遅延が生じているようなので、投資をする際はご注意ください(2017年9月20日時点)

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金融検査の指摘事項に対するみんなのクレジットの言い分

証券取引等監視委員会が今回の金融検査の結果行政処分を勧告するに至った背景として、以下の2つの問題点が上げられています。

  • 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為
  • 投資者保護上問題が認められる状況

この2つの問題点に関して、金融庁のホームページに具体的な事象が7つ説明されていますが、各事象に対して、みんなのクレジット社から公式見解が表明されました。

証券取引等監視委員会の勧告について(詳細版)
https://m-credit.jp/news/detail/?nid=189

問題① 重要な事項につき誤解を生ぜしめるべき表示をする行為

1つ目は、みんなのクレジットのファンドを紹介するページで、投資家の誤解を招く重大な表記違いがあることを指しています。

ア) 融資先企業がWebページの表記と異なる

みんなのクレジットの投資募集のWebページにおいては、ファンドが複数の不動産事業会社等に対し貸付けを予定しているかのような表示をしていたが、実際はみんなのクレジットの親会社、及び親会社の関係会社であった。

ア) に対する みんなのクレジットの見解(要約)

貸出先をアルファベットで表記するのは、貸金業法で求められる匿名性の保持にあたり、忠実に守った。

しかし、同一貸出先であっても複数のアルファベットを用いたことで、投資家が複数の事業者にリスク分散できていると誤解させる結果となったことは真摯に受け止め、改善する。

(わたしの感想)
みんなのクレジットが同一貸出先に複数アルファベットを使った意図が問題の争点ですが、本人以外は意図は分かりません。

間違いなく言えるのは、誤解が生じる表記を今後はやめて欲しいということです。

また投資家はみんなのクレジットのグループにばかり出資したいと思ってないはずですから、グループ企業に出資する際は、その旨を明記して欲しいです。

 

イ) 担保について誤解を招く表示

みんなのクレジットは、設定された担保の大半が親会社の発行する未公開株式となっていたため、親会社の信用リスクが顕在化した場合には価値が大きく毀損する可能性が高くなっていた。

それに加え、貸付けの中には担保設定していないものが存在していたが、ファンドの貸付債権が保全されているかのような表示となっていた。

イ) に対する みんなのクレジットの見解(要約)

急激なファンド数の増加に担保管理が追いつかず、契約書の不備を原因とする担保不足の指摘を受けたが、現在は全て完了。各融資に対して担保が付いていることを確認済み。

(わたしの感想)
みんなのクレジットは「書面上の不備を正し、全案件で担保はついてることを確認した」と言ってますが、「親会社の信用リスクが顕在化した場合には価値が大きく毀損する可能性が高い」の指摘に対しては見解を述べていません。

法的には問題ないのでしょうが、投資家としては担保:親会社の株をどう評価するかが重要ですし、普通に考えれば不動産担保に比べ高リスクでしょう。

 

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問題② 投資者保護上問題が認められる状況

2つ目の問題は、みんなのクレジットで運用中の投資家資金が安全に管理されていないことを指しています。

特に以下の5点が指摘されています。

ア) ファンドの償還資金に他のファンド出資金が充当された

みんなのクレジットで期日到来のファンドに対する償還金について、償還期限が到来していない他ファンドの資金が流用されていた。

ア) に対する みんなのクレジットの見解(要約)

ファンドの期日管理において、結果的に他のファンド資金から充当する結果になった。

全ての融資管理を実施済みで、中長期的な観点から問題ない認識。

(わたしの感想)
投資商品における「ファンド」であれば他のファンド資金から充当するなんて認められません。

しかしソーシャルレンディングは融資なので、全案件で資金的に問題なければ他の案件から資金を充当して問題ない?ということでしょうか?

法的に問題なくても、これを繰り返せばポンジスキーム(自転車操業)になりかねないので、やめて欲しいですね~。

 

イ) キャッシュバックキャンペーンにファンド出資金が充当された

みんなのクレジットの代名詞とも言えるキャッシュバックキャンぺーンに親会社へ貸し付けたファンド出資金がみんなのクレジットに還流して充当されていた。

イ) に対する みんなのクレジットの見解(要約)

確かに親会社や関係会社に融資された資金がキャッシュバック協賛金に充当されることがあった。

中期的な観点から、融資先の親会社の収益から、回収可能と判断したため行った。

(わたしの感想)
「融資先である親会社から融資に関わる手数料をみんなのクレジットが受領し、みんなのクレジットのキャンペーン原資にした」と理解すれば、わたし的には違和感ないのですが。

何か問題ありますかね、、、?

 

ウ) 白石代表がファンド出資金を借入れ返済等に使用した

みんなのクレジットが親会社に貸し付けたファンド出資金について、融資先の親会社の社長でもある白石氏の借金返済に充てられていた。

ウ) に対する みんなのクレジットの見解(要約)

ファンド出資金が代表の白石氏に直接支払われたのではなく、親会社の報酬が白石氏に支払われていただけである。

しかし当局と協議をした結果、過去2年分の親会社の報酬の返還や借入金の返済を行った。

(わたしの感想)

ソーシャルレンディング企業と融資先企業の代表が同じって、とても気持ち悪いスキームです。

もし知っていたら個人的には投資しないと思うので、上の方でも書きましたが、グループ企業への融資案件は明記して欲しいですね。

 

エ) 親会社グループの増資にファンド出資金が充当された

みんなのクレジットのファンド出資金が親会社グループ内で貸付け、借入れが繰り返された後、増資に充当されていた。

エ) に対する みんなのクレジットの見解(要約)

親会社やグループ会社の活動の拡大に伴い、企業規模の充実を図る観点からグループの増資金にも充当していた。

今後はグループ会社の出資にかかる募集を行う場合は、趣旨を明示する。

(わたしの感想)

グループ会社の増資への充当については、ファンド募集で説明している文章と相違なければ問題ないのでは?と思います。

みんなのクレジットの見解の通り、「グループ会社の出資の際は明示する」ことの徹底をお願いします!

 

オ) ファンドからの借入れへの返済が懸念される財務状況

2016年11月末時点において、みんなのクレジット、及び親会社グループ全体の財務状況について、短期借入金の総額が流動資産を大きく上回る状況。

オ) に対する みんなのクレジットの見解(要約)

2016年12月上旬の検査時には、親会社や関連企業向け融資については仕入れが先行しており、販売による売上げが計上されていないことが原因。

2017年3月時点で親会社の売上は好調であり、ファンドの返済は十分可能である。

(わたしの感想)

みんなのクレジットの回答で、金融検査時点では「仕入れが先行し、売上げが計上されてなかった」ことを理由にあげていますが、当局も仕入れ在庫の評価額を加味したうえで「短期借入金の総額が流動資産を大きく上回る」と指摘したのではないでしょうか?

財務諸表が開示されないと何とも評価しづらいですが、みんなのクレジットの見解の信ぴょう性に疑問が残ります。

みんなのクレジットへの投資について

個人的には、みんなのクレジットに対する投資をしばらく控えようかと考えてます。(と言っても10万円しか入れてないんですが(笑))

全案件のなかでグループ会社への出資の割合が高いと指摘を受けている状況なので、リスク分散の観点で投資したいと思いません。

また、グループ企業全体の財務状況に当局から指摘が入っている中で、決算資料を見ずして投資し続けるのは辛いです。

みんなのクレジットには証拠資料付きで財務やガバナンスの健全性をアピールして欲しいものです。


以上、本日はここまで。

それでは!

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