和製ウォーレンバフェットの異名を持っていた日本人投資家がいます。
彼の名は竹田和平、子ども向けのお菓子「タマゴボーロ」をヒットさせた実業家でもあります。
残念ながら竹田さんは2016年7月に83歳の御年で老衰により死去しましたが、晩年は個人投資家として大変有名になり、亡くなられる前まで精力的に株式投資活動されていました。
竹田和平さんは数多くの上場企業の大株主となっていて、株式投資で大きな利益を得ていました。
一説では株式資産を100億円以上も持っている、年間配当金を1億円以上もらっているなどと、ものすごい逸話の持ち主でした。
そんな和製ウォーレンバフェットの竹田和平さんの株式投資手法は、どこがすごかったのでしょうか?
竹田和平さんの株式投資手法
竹田さんの株式投資手法を調べると、やはり独自のロジックをもとに購入する株式を厳選していたことが分かります。
主なポイントは以下の4点のようです。
- 割安感
- 株主還元の姿勢
- 安定度
- 事業内容の魅力
一つずつ具体的に見ていきましょう。
PERやPBRで割安感を見る
- PER:業界平均よりも低い
- PBS:1以下
株式の割安・割高を測る指標としてPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)があります。
PERとは株価収益率のことであり、企業があげる収益と株価の関係を示しており、この値が低いほど株価が割安であることになります。
企業が属する業界によってPERの水準は異なるので、竹田さんは業界平均よりもPERが低いかどうかチェックされていたようです。
一方のPBRとは株価純資産倍率のことであり、株価と純資産の関係を示しており、こちらも値が低いほど割安な銘柄であることを示しています。
竹田さんはPBRの値が1以下であることを条件として投資先を選んでいたそうです。
配当性向で株主還元の姿勢を見る
- 配当性向:30%以上
竹田さんは、利益を上げた時に積極的に株主へ配当で還元する企業かどうか、すなわち配当性向を判断基準として大切にされていました。
上場企業は新規投資を行う時には、増資によって株主に新しい資金を投資してもらって行うべきであり、貴重なお金を出してくれた株主に報いるべきだと考えていました。
では配当性向が何%あればいいのか?を調べたのですが、具体的な数字は見つかりませんでした。
日本企業の配当性向の平均が20%~30%と言われているので、少なくとも30%を超える数字は想定しておいた方がいいでしょう。
自己資本比率で安定度を見る
- 株主資本比率:50%以上
竹田和平さんは投資先企業に安定性を求めるため、株主資本比率に注目していました。
竹田さんの株式投資は基本的に一度買った株は手放さずに長期保有するスタイルでした。
そのため心配もなく信頼できる安定性のあることにこだわっており、安定性を測る指標として株主資本比率を重要視されていたようです。
共感し、応援したくなるか?を事業内容で見る
竹田さんは、投資先企業の事業の成長が株主と喜びを分かち合える会社か?という点を重要視しています。
では、どういう会社となら喜びを分かち合えるのか?
竹田さんは、営業の努力や技術開発によって他社と差別化しつつも業績を上げている会社を選んでいました。
他社と差別化された技術やノウハウがあれば会社独自の強みとなる、将来性も高まることになります。
差別化にこだわりつつも業績を上げている会社、つまりたゆまない努力を続けている会社であり、応援したくなる会社に投資するということです。
応援したくなる会社・・・何となく分かる気もするのですが、主観も多分に入ってくるので、ちゃんと理解するのは難しいですね。
竹田和平さんの株式投資手法まとめ
上記の内容をもとにキーワードをまとめると以下の通りです。
- PER:業界平均よりも低い
- PBS:1以下
- 配当性向:30%
- 株主資本比率:50%以上
- 応援したくなるような事業内容
バリュー株投資で使われる指標が並んでいますが、最後の「応援したくなるような事業内容」というのが竹田さん独特の判断基準であり、投資家として成功するか否かのキーポイントのような気がしますね。
以上、本日はここまで。
今回は和製ウォーレンバフェットとも言われた故・竹田さんの投資手法について調べてみました。
竹田さんのやり方は、シンプルでロジカルな割安株投資であることが分かりました。
この判断基準であれば、すぐに真似できそうな気もします。(唯一、「応援したくなるような」だけ難しいですが、、、)
後日、竹田さんの投資手法を使ってスクリーニングをしてみたいと思います。
それでは!
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