グリーンインフラレンディング|私がグリーンインフラレンディングに投資しない理由

ソーシャルレンディング

以前の投稿でご紹介したmaneoマーケットの新しいソーシャルレンディングであるグリーンインフラレンディングですが、口座開設まで手続きを進めたものの、第一号案件への投資には至っていません。

手続き的には全て済ませており、あとは案件を精査して投資するのみなのですが、精査するとどうしても投資に踏み出せない私なりの事情が出てきます。

そこで、今回は私がグリーンインフラレンディングに投資しない理由について書きたいと思います。

 

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グリーンインフラレンディングとは

まずグリーンインフラレンディングについておさらいしてみましょう。

グリーンインフラレンディングは、環境改善に寄与する事業に対して融資する新しいソーシャルレンディングです。

融資を求める環境関連事業を行う企業に対して融資を行うわけですが、資金の出どころが投資家から募ったファンドとなります。

事業者のリスクに応じて融資の金利が設定され、投資家は定期的(原則月に1回)に分配金を受け取ることができます。

融資の対象となる環境関連事業とは、再生可能でエコロジカルな自然エネルギー(太陽光、水力、バイオマス等)であったり、発展途上国における都市インフラ開発(電力・上下水・交通・通信・防災など)の分野を指します。

具体的には以下のような事業を手掛ける企業が、グリーンインフラの投資対象としてあげられています。

  • 環境配慮型インフラ事業会社
  • 再生可能エネルギー事業会社
  • 国内での太陽光発電事業資金
  • 海外での水力発電事業資金

スキームは下図の通りです。

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私がグリーンインフラレンディングに投資しない理由

先日の投稿でご紹介した通り、私はグリーンインフラレンディングの口座開設を行い、いつでも投資できる状況になっています。

それでも最初の投資実行に至っていないのは、相応の理由があるからです。

 

理由1 担保の評価額が明確になっていない

わたしはソーシャルレンディングで投資を行う際の最も重要な判断基準の一つとして、担保保全があるか?という点をあげています。

グリーンインフラレンディングの各案件を見ると、「担保保全あり」と記載があります。

しかし担保評価額が明記されていないため、投資金額に対して何%が保全されているのか全く分かりません。

極端な話、1億円の融資に対して1,000万円の担保評価であったとしても、「担保保全あり」となってしまうわけです。

融資先の事業が立ち行かなくなった時に投資額が全て保全される可能性が高いのか?それとも何%まで投資額が毀損する恐れがあるのか、判断する情報がないのです。

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(引用:グリーンインフラレンディング「【第2弾】オープン記念ローンファンド11号」のスキーム図)

 

理由2 太陽光発電事業に関するリスク

以前の投稿でもご紹介した通り、ここ最近、太陽光発電に関わる企業の倒産ニュースが相次いでいます。

倒産企業の大半は、自然再生エネルギーの買い取り価格低下による収支の悪化と言われているので、グリーンインフラレンディングの案件のように買い取り価格を良い条件で確定できているのであれば、リスクは小さいのかもしれません。

しかし、現在は新規ファンドを組成しにくい環境下になっているため、将来の収益が見込めなくなってくることで、太陽光ファンド運営事業者の経営が苦しくなり、倒産するリスクが高まるかもしれません。

 

maneoの担保保全

ちなみにソーシャルレンディングの老舗:maneoの担保保全を見てみると、確かに担保評価額が算出されています。

評価自体が嘘でなければ、万一、融資先企業の事業が立ち行かなくなっても、担保から投資資金を回収することができます。

下図はmaneoの「不動産担保付きローンファンド365号」という案件のスキーム図ですが、融資金額1,100万円に対して、評価額1,320万円の第一位抵当権の不動産担保を取っています。

融資が焦げ付いても、投資資金の大半が回収できるだろうと判断できます。(担保評価が嘘でないという前提)

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(引用:maneoの「不動産担保付きローンファンド365号」より)

 

アメリカンファンディングの担保保全

ついでに同じmaneoマーケットに所属するアメリカンファンディングの担保保全も見てみます。

下図は「オープン記念ローンファンド2号」の担保評価に関する記述です。

きれいなスキーム図にはなっていないのですが、融資額536万円に対して、担保余力は2,265万円ということで、やはりこちらも安心することができます。

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(引用:アメリカンファンディングの「オープン記念ローンファンド2号」より)

同じmaneoグループですが、グリーンインフラレンディングは担保評価を明らかにしていません。

私の推測ですが、太陽光発電を行うエリアの土地担保を取っても大した金額にならないので、土地評価を公表しても意味がないですし、太陽光発電事業自体を評価して金額表記するのも難しいから、書きようがないのかなと。

「担保保全の仕組みが改善されないと、グリーンインフラレンディングは投資しづらい商品である」というのが私の思いです。

利回りが10%を超えていて投資商品としての魅力は素晴らしいのですがね。

 

【グリーンインフラレンディングに自転車操業の疑惑?関連記事はこちら】

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以上、本日はここまで。

グリーンインフラレンディングに投資するなら、担保保全が明確になっていないことを承知のうえで投資すること。

私はそれを承諾できないので、グリーンインフラレンディングに今は投資していないということです。

それでは!

 

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