ファイナンシャルリテラシー|「たった5問」であなたのお金に関するリテラシーが判明!

貯金を増やす

前回の投稿は、モンゴル不動産の投資資金が回収不能の可能性があるというヘビーな内容でした。

このように投資を巡るトラブルから得た教訓として、お金の知識、すなわちファイナンシャルリテラシーの大切さを痛感させられました。

そこで今回は気分転換も兼ねて、ファイナンシャルリテラシーをセルフチェックできる5つの質問についてご紹介します。

 

● ファイナンシャルリテラシーとは何か?
● ファイナンシャルリテラシーを計るための5つの質問と回答
● 世界と日本の結果は平均何点だったか?日本はファイナンシャルリテラシーで世界に遅れているという噂は本当か?

 

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ファイナンシャルリテラシーとは?

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特定分野の「知識」を「リテラシー」と表現しますが、お金に関してはファイナンシャルリテラシーやマネーリテラシーという言葉を最近よく聞きます。

つまりファイナンシャルリテラシーとは、お金に対する知識を得て、知識を活用して経済面での安心を生み出し、人生を豊かにするための力です。

 

日本におけるファイナンシャルリテラシー教育の現状

人生を豊かにするツールの1つである「お金」について学んだことありますか?

せいぜい算数の授業の文章問題で少し登場する程度で、お金の貯め方・増やし方・使い方といった基礎知識を学校教育で学ぶ機会がなかった人が大半でしょう。

本を読んだりセミナーに参加したりなど、アンテナを張って行動する人しかファイナンシャルリテラシーに接することができないのが実情です。

 

老後2,000万円問題で「お金」を真剣に考える人が急増!

日本でファイナンシャルリテラシーが興味を持たれなかった理由として、終身雇用年金がありました。

1つの会社で定年まで在籍する中で安定収入を得て、定年後は年金で悠々と老後を楽しむという流れが、日本人の一般的なライフスタイルとなっていました。

しかし昨今の情報化社会の進展、リーマンショックのような金融危機、新型コロナウイルスの蔓延など急激な「変化」が頻繁に起きており、従来の常識が通用しない世界になりつつあります。

さらに金融庁が出したレポートで「老後前に2,000万円以上の備えが必要」との見解が明らかになり、お金への意識に変化が生まれました。

年収が増えない日本社会において、稼ぐ力よりも貯めたり増やしたりする力に注目が集まるようになり、ファイナンシャルリテラシーの重要性が高まっています

 

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ファイナンシャルリテラシーが分かる「5つの質問」とは

お金のリテラシーは何だか分かるようで分からないふわっとした概念ですが、自分のお金のリテラシーを計測できるクイズがあるそうです。

しかもそのクイズはたったの5問なので、お金のリテラシーのレベルを確認するためにぜひ試してみてください。

ちなみにこのクイズは、金融広報中央委員会という団体が「金融リテラシー調査2016年」として2016年に全国の18~79歳の2万5000人を対象に行ったアンケート調査です。

そのため、アンケート結果は性別、年齢別、都道府県別で比較できるようになっているため、自分のレベルを相対的にも測れるようになっています。

 

お金のリテラシー「5つの質問」

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5つの質問を書き連ねたうえで、後から答え合わせの流れにしてます。

まずは答えを見ずに質問に対する答えを考えてみてください。

 

Q1

家計の行動に関する次の記述のうち、適切でないものはどれでしょうか。

1. 家計簿などで、収支を管理する
2. 本当に必要か、収入はあるかなどを考えたうえで、支出をするかどうかを判断する
3. 収入のうち、一定額を天引きにするなどの方法により、貯蓄を行う
4. 支払を遅らせるため、クレジットカードの分割払を多用する
5. わからない

 

Q2

一般に「人生の3大費用」といえば、何を指すでしょうか。

1. 一生涯の生活費、子の教育費、医療費
2. 子の教育費、住宅購入費、老後の生活費
3. 住宅購入費、医療費、親の介護費
4. わからない

 

Q3

金利が上がっていくときに、資金の運用(預金等)、借入れについて適切な対応はどれでしょうか。

1. 運用は固定金利、借入れは固定金利にする
2. 運用は固定金利、借入れは変動金利にする
3. 運用は変動金利、借入れは固定金利にする
4. 運用は変動金利、借入れは変動金利にする
5. わからない

 

Q4

10 万円の借入れがあり、借入金利は複利で年率 20%です。返済をしないと、この金利では、何年で残高は倍になるでしょうか。

1. 2 年未満
2. 2 年以上 5 年未満
3. 5 年以上 10 年未満
4. 10 年以上
5. わからない

 

Q5

金融商品の契約についてトラブルが発生した際に利用する相談窓口や制度として、適切でないものはどれでしょうか。

1. 消費生活センター
2. 金融ADR制度
3. 格付会社
4. 弁護士

 

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「5つの質問」の答え合わせ

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上記の「5つの質問」の正答と簡単な解説をします。

1問20点でご自身が何点取れているか確認してみてください。

 

A1

4.支払を遅らせるためクレジットカードの分割払を多用する

「家計管理」に関する問題でした。

クレジットカードの分割払いは当然ながら金利が発生し、最大で年間14%もの利息を払うことになります。

 

A2

2. 子の教育費、住宅購入費、老後の生活費

「生活設計」に関する問題でした。

老後費用、住宅費用、教育費用は、「人生の3大費用」といわれており、ファインナンシャルプランニングを行う際に必ずおさえるポイントです。

 

A3

3. 運用は変動金利、借入れは固定金利にする

「金融知識及び金融経 済事情の理解と適切 な金融商品の利用選択」に関する問題でした。

金利が上昇する際は、資産運用側は変動金利にしておけば運用利益を多く得られますが、反対に借入れは、固定金利にすることで将来の金利支払いの上昇リスクを回避します。

 

A4

2. 2 年以上 5 年未満

「金融知識及び金融経 済事情の理解と適切 な金融商品の利用選択」に関する問題でした。

借入が10万円で20%の金利の場合、単利であればちょうど5年で借入額は倍になることは誰でも分かると思います。

福利であれば借入額が倍になる期間が多少早まるため、直感的に2年以上5年未満が答えであることが推測できます。(真面目に計算しても良いですが、お金のリテラシーという意味では感覚を養うこともおすすめです)

 

A5

3. 格付会社

「外部の知見の 適切な活用」に関する問題でした。

格付会社は、金融商品または企業・政府などの信用状態について評価する企業であって、金融トラブル時に相談する窓口ではありません。

代表的な格付け会社として、米国のS&Pやムーディーズ・インベスターズ・サービス、欧米系のフィッチがあげられます。

 

「5つの質問」の結果 統計情報

冒頭でもご説明の通り、この「5つの質問」は金融広報中央委員会という団体が「金融リテラシー調査2016年」として、2016年に全国の18~79歳の2万5000人を対象にインターネットを通して行ったアンケート調査です。

アンケートの結果、興味深い統計情報が出されているのでご紹介します。

 

男女別の平均点

男性が平均53.6点女性が平均50.8点でした。

一家の家計管理は女性が行っていることが多い印象ですが、今回のアンケート結果から考えると、男性の方が家計管理に向いているのかもしれません。

 

年代別の平均点

年代別で見ると下図の通りで、年配ほど点数は高くなり、トップは60代の58.6点でした。

私が属する30代は48.4点という結果で、半分も正解していないことになりますね。何とも情けない。

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(出典:「金融リテラシー調査2016年」)

 

都道府県別の点数

都道府県別のランキングトップ5 & ワースト5は上表の通りです。

【リテラシーポイントの高いトップ5県】

1. 奈良県60.5点、 2. 香川県59.4点、3. 京都府58.2点、4.岡山県58.0点、4.鹿児島県57.9点

 

【リテラシーポイントの低いワースト5県】

1.山梨県48.7点、 2.沖縄県51.3点、3.山形県51.6点、4.青森県51.7点、5.長崎県52.5点

 

テスト結果は金融トラブル被害率や貯蓄率と関係性がある

「金融リテラシーテストが悪いからなんだってんだ!?」と反感をおぼえる人もいるかもしれませんが、実は生活に重大な影響を与えることが分かってます。

例えば「正解率が低い人は金融トラブルに合う確率が高い」という相関関係があることが分かっています。

つまり金融リテラシーが低いと無駄にお金を減らしてしまうということですね。

 

一方で「正解率が高い人は緊急時に備えた資金の確保率が高い」という相関関係があることも分かっています。

つまり正答率が高い=お金を貯めやすい性質につながるということですね。

このようにファイナンスの知識を増やせばお金に悩むことが少なくなることがデータで示されてるため、間違いなく学ぶほど得をする分野と言えます。

 

ちなみにA氏のお金のリテラシースコアは・・・

どうでもいいかもしれませんが、わたしのお金のリテラシースコアは80点でした!

こんなにお金の記事をたくさん書いて、いろんなこと調べまわっているから絶対100点だと思っていたのですが、恥ずかしい限りです。

間違えたのはQ2の「一般に「人生の3大費用」といえば、何を指すでしょうか」という設問で、私は「1. 一生涯の生活費、子の教育費、医療費」を選択しました。

私の中では家の購入なんてどうでもいいんですよね。

でも親の介護費は軽視しちゃまずいか。。。

 

日本のファイナンシャルリテラシーは驚くほど低い!

世界2大格付け会社と言われる米国スタンダード・アンド・プアーズ(S&P社)が2015年に行った調査によると、日本は国際的にファイナンシャルリテラシーのレベルが低い結果となってしまいました。

詳細を見てみましょう。

 

主要先進国のランキングではブービー賞


(引用:http://gflec.org/wp-content/uploads/2015/11/Finlit_paper_16_F2_singles.pdf)

左上のグラフの通り、主要先進7カ国の中で日本はイタリアに次いで低い結果となりました。

 

全世界ランキングで見ても低ランク

また全世界のファイナンシャルリテラシーは下グラフの通りで、日本は第38位に留まっており、GDP大国の名が泣きます・・・。

日本のファイナンシャルリテラシーが低い一方で、ノルウェー、スウェーデン、デンマークの北欧3国のスコアが高く、金融の基本を理解しているのが分かりました。

アメリカにはもちろん、イギリスにもオーストラリアにもシンガポールにも負け、挙句の果てに財政破綻しそうだったギリシャにも負けました。(嘘でしょw)

この調査結果から、ファイナンシャルリテラシー向上が日本の課題であることが分かります。

 

日本のファイナンシャルリテラシーが低レベルな理由

スタンダード・プアーズ社の調査がこのような結果となった理由を考えてみましょう。

 

そもそもお金の教育が存在しない

小学校~高校の授業を思い出してみてください。

日本人はお金や資産形成・運用に関する教育を全く受けてないことが分かります。

一部、私立で授業があるかもしれませんが、少なくとも国公立系はファイナンスの教育を受けてないはずです。

そもそもファイナンシャルリテラシーを鍛える機会が無かったのですから、テスト結果が低いのは仕方ありません。

 

世界のリテラシー教育はどうか?

海外先進国の多くがお金に関する教育を手厚く行っています。

欧米ではファイナンスについて小さいころから学びます。

また日本のようにサラリーマン1本の仕事をするのではなく、複数の収入源を持つ価値観が許容される国もあります。

 

ファイナンシャルリテラシーは必須知識!

ファイナンシャルリテラシーがあると無いとでは、お金の余裕が全くもって違います。

リテラシーの無い人生は損をすることが多く、得をする場面を見過ごしたりします。

お金を直接的、もしくは間接的に得る機会を失うことを意味します。

 

ファイナンシャリテラシーは、必ずしも投資で利益を上げるノウハウや知識ということではありません。

生涯にわたって起こりうるライフイベント全てに関わる一般消費者が身に着けるべき生活の知恵です。

例えば・・・

  • 子どもが生まれて教育資金の準備を始める時はどうしますか?
  • ローンを組んで住宅を購入する場合、頭金はいくらで、何年ローンをくみますか?
  • 老後資金はいくら必要で、今からどのように準備すれば間に合いますか?

上記は全てファイナンシャルリテラシーが強く関係する課題です。

身近に感じますよね?

ファイナンシャルリテラシーは職業に関わらず生涯使える武器ですので、若いうちから身につけておくことを強くおススメします。

 

ファイナンシャルリテラシーの勉強法

日本人が世界ランキングでは大きく劣っていることが分かりましたが、落ち込んでいるだけでは駄目で、行動を起こして世界で勝てるようになりたいじゃないですか!

そこでファイナンシャルリテラシーを高めるための勉強法についてご紹介します。

 

ファイナンシャルリテラシー勉強法① 本で勉強する

筆者が15年前に投資を始めた時、最初に勉強したのは投資関連の本・雑誌でした。

株式投資からスタートしたので、それに関する本を片っ端から読み漁ったのが懐かしいです。

筆者がこれまでに出会った投資本でおススメの本をご紹介します。

 

お金言論 泉 正人

お金の専門学校:ファイナンシャルアカデミーの代表である泉 正人さんの著書「お金言論」

本書ではお金との付き合い方を各ステージに分類し、具体的な行動リストを紹介しながら、徐々にレベルアップをしていき、お金に縛られない自由でゆとりある人生を送るための方法を考えさせられます。。

お金の自己啓発書でもあり、リベラルアーツとして知っておきたいお金の教養本です。

 

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

経済学者であり「お金のプロ」として有名な山崎元さんに、「お金のド素人」がお金の増やし方を聞くというインタビュー風の書籍です。

  • 定期預金よりマシな方法はないの?
  • お金を増やしたかったら結局何をすればいいの?
  • 老後はいくらあればいい?
  • 家は買ったほうがいいの?
  • 保険は入ったほうがいいの?

上記のような多くの人が疑問に思う初歩的なことを山崎さんが真剣に答えてくれます。

「お金は増やしたいが、難しいことはわからない」人は必読です!

 

このブログでも書評を書きました

書評|山崎元「難しいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えてください!」
今回は珍しく読書感想分を書きたいと思います。 読書と言っても、やっぱりお金・投資関連の本です。 月に2~3冊はお金・投資関連の本をコンスタントに読んでいながら、これまでは書評を書くことがほとんどありませんでした。 しかし、今回は一言物...

 

アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書

アメリカでは、高校生からお金の増やし方と守り方を学ぶパーソナルファイナンス教育(Financial Fitness For Life)があります。

アメリカのお金の教育を日本人向けにわかりやすくアレンジしたのが本書:アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書です。

毎日の生活にそのまま使える家計の経済学の教科書で、今すぐ実践できるパーソナルファイナンスの基礎知識、家計で使えるバランスシートやキャッシュフローの考え方、様々な投資商品を具体例を交えながら解説がなされます。

 

ファイナンシャルリテラシー勉強法② セミナー参加

読書だけだと本当に自分が理解できているか不安だから、お金をかけてでもファイナンシャルリテラシーを人から学びたい!と思っている人には、ファイナンシャルアカデミーの各口座をおすすめします。

記事の冒頭でも紹介したファイナンシャルアカデミーは国内では珍しいお金の専門学校です。

ファイナンシャルリテラシー(お金の教育)全般から始まり、株式、FX、不動産など様々な投資商品について学ぶことができます。

ファイナンシャルリテラシー向上にぴったりの「お金の教養講座」の無料授業に誰でも参加できます。

講義会場に足を運ばずにWebでも受講できるので、コロナを心配する必要もありません。

お金の教養講座
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ファイナンシャルリテラシー勉強法③ 投資する

投資は設けるか否かが注目されがちですが、金融の知識を得る方法としても大きな効果を発揮します。

投資すると、自然とその商品に関わる情報収集をするようになり、知識が貯まっていきます。

株式や投資信託であれば、アメリカや日本の経済状況が気になってニュースや新聞記事を読むようになります。

不動産であれば、地価や新築・中古販売状況などの情報収集を行うようになります。

スポーツもそうですが、キャッチボールやシュートなど練習ばかりしても上達は限られており、実践を通じて人は大きく成長していきますよね。

生活費などなければならないお金は別に確保したうえで、身銭を投じて投資をすればファイナンシャルリテラシーの向上に役立ちますし、経験値が上がれば儲かる確率が高くなります。

本やセミナーといった机上で学んだら、ぜひ実践しましょう!

 

投資商品ごとのリスク・リターンについてまとめた記事はこちら

投資商品ごとのリスクとリターンを徹底解説
私が資産運用を始めてはや10年以上が経過しました。 今は毎年のように投資で収益を得ていますが、始めの数年間は失敗の連続でしたので、振り返るとよく続けてこられたなと感心するほどです。 そこで今回は、私が数年間もがき苦しんでつかんだ各資...

 


以上、本日はここまで。

息抜きがてら、お金のリテラシーのクイズについてご紹介してみました。

それでは!

 

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