今日の私のブログのアクセス数をチェックしていたところ、異常なほどTwitterから流入していることに気が付きました。
通常時平均の50倍にも及ぶほどTwitterから流入しており、しかもその大半がモンゴル投資に関する記事「【モンゴル不動産投資】利回り12%!モンゴル都市開発プロジェクトのセミナーに参加してきました!」でした。
これは何か一大事が起きていると思い、すぐに調べてみたところ、大変なことが判明しました。
このセミナーを主催したオウチーノ社から、モンゴル都市開発プロジェクトのアパート開発が進んでおらず、投資資金の回収ができない可能性があるというプレスリリースが出ているのです!
2016.10.11 連結子会社における債権の取立不能又は取立遅延のおそれに関するお知らせ
モンゴル不動産投資に関する投稿
渦中のモンゴル不動産投資案件に関して、当ブログでも何本か投稿してきました。
私も魅力を感じて投資しかけていましたが、最終ジャッジとして「投資しない」を選択しました。(2016年2月13日の投稿をご参照のこと)
公開日:2016年02月13日 更新日:2016年02月13日
【モンゴル不動産投資】投資の最終ジャッジは?
公開日:2016年02月04日 更新日:2016年02月09日
【モンゴル不動産投資】利回り12%!スタンダードプロパティ社に質問してみました
公開日:2016年02月01日 更新日:2016年02月01日
【モンゴル不動産投資】利回り12%!モンゴル都市再開発プロジェクト説明会でのQ&A
公開日:2016年01月31日 更新日:2016年01月31日
【モンゴル不動産投資】利回り12%!モンゴル都市開発プロジェクトのセミナーに参加してきました!
公開日:2016年01月24日 更新日:2016年01月31日
【モンゴル投資】年利12%のモンゴル不動産投資
モンゴル都市開発プロジェクトとは
私は2016年1月30日に開催されたオウチーノ社主催のセミナーに参加し、このモンゴル都市開発プロジェクト、正式名称「モンゴル・ウランバートル都市再開発プロジェクト~モンゴル公共事業(ゲル地区開発)投資」について話を聞きました。
この投資案件の概要は以下の通りです。
●モンゴル不動産建設 兼 販売:スタンダードプロパティ社が建設資金調達のため、建設前時点で日本の投資家に完成予定不動産の所有権を販売
●日本の投資家の選択肢としては、区分所有と共同所有型の2パターンがある
●区分所有の投資家は出資金の12%程度の利回り(米ドル建て)、共同所有の投資家は出資金の10%程度の利回り(円建て)の権利を得る
●ある程度建物が出来上がったら、モンゴル現地市民へスタンダードプロパティ社等の不動産業者が販売する
●モンゴル現地市民で不動産購入者があらわれたら、その区分を所有する日本の投資家は上記利回りを含む償還金を受け取る
この投資案件の魅力としては、以下のような説明がなされました。
①利回りが高い 10%~12%
②安全性が高い 不動産投資なので土地・建物が担保
③短期間で元本回収が可能 スタンダードプロパティ社は1年少しで回収可能とコメント
④投資単位が少額 区分所有で23,000ドルから、共同持ち分であれば100万円から
⑤再現性がある ゲル地区の再開発プロジェクトは今後4~5年は継続予定
⑥社会貢献になる ゲル地区に住むモンゴル市民の環境を改善できる
スタンダードプロパティ社とは
モンゴル都市開発の責任は現地のスタンダードプロパティという会社にありました。
スタンダードプロパティ社は日本で知名度が低いでしょうが、モンゴルでは証券市場に上場しているスタンダードキャピタルグループの中核会社の一つだそうです。
スタンダードキャピタル:http://www.standardcapital.mn/
1月のセミナーでは、スタンダードプロパティ社は再開発にあたり、最優先でウランバートル市から指名された不動産デベロッパーという説明もありました。
確かに、パンフレットにはウランバートル市議会の都市計画大臣の写真やコメントが掲載されるなど、いかにも国をあげて応援されているという雰囲気を感じ取れる内容でした。
それが、まさかこのような展開になるとは・・・。
オウチーノ社の被害状況
オウチーノ社はセミナーを主催するだけでなく、連結子会社がこのモンゴル都市開発プロジェクトに投資も行っていました。
完成予定時期になっても物件ができておらず、契約解除で投資資金を回収することもできなかったため、投資資金が焦げ付く可能性があるとしてプレスリリースに踏み切りました。
2016.10.11 連結子会社における債権の取立不能又は取立遅延のおそれに関するお知らせ
ことの経緯は以下のような内容です。
●平成 27 年7月、オウチーノ社の連結子会社である株式会社スペースマゼランが、Standard Property Group ㏇,Ltd(以下、S社)との間で、モンゴル国ウランバートル市ソンギノ地区において建設される 2,417.02 ㎡のアパートメントを、1,300,000 US ドルで購入する売買契約を締結
●スペースマゼラン社は、S社に、アパートメント購入の前渡金として 1,300,000 US ドルの入金を行い、財務諸表上は 161,902 千円(1US ドル=124.54 円)の前渡金計上
●平成 28 年5月 31 日、原売買契約の完了日であり、アパートメントの引渡期日が到来したが、アパートメントは完成しておらず、引渡しが未了であった
●平成28年6月、スペースマゼラン社はS社に対し、売買契約に定められた解除オプションの行使を申し出た
●平成 28 年7月 18 日、S社からスペースマゼラン社に、解除オプションへの同意並びに返済に関する通知が送付されたが、第1回の返済期日である平成 28 年7月31 日に S 社からの返済が履行されなかった
●平成 28 年 10 月9日にS社より新たな返済計画の提示を受けたが、その返済計画は、7月 18 日に S 社より通知を受けた返済計画に比べ、返済開始時期が約6か月程度後ろ倒しになるとともに返済期間が長期間にわたるものになる後退した内容だった
●債権回収についての具体的な目途が立たないことから、S社に対する債権について取立不能又は取立遅延のおそれが生じたということで、オウチーノ社はプレスリリースに踏み切った
以上がプレスリリースの経緯のようです。
総合的に見て、スタンダードプロパティ社に返済余力がないことが伺えます。
そしてこのまま資金が回収できなければ、オウチーノ社の想定被害金額は約1.6億円!!(130万USドル×124円)
売上15億円前後の企業が1.6億円の損失って、かなりやばいですね。。。
個人投資家の状況
まだ個人投資家の被害状況は見えていません。
ググってもTwitterのつぶやきを検索しても、まだ投資した個人の生の声は聞こえてきません。
しかし、オウチーノ社の子会社が投資したアパートと個人投資家が投資したものが同じであれば、被害は個人投資家にも拡大していくと思われます。
今後も状況を注視していきます。
以上、本日はここまで。
オウチーノ社の状況は概ね理解できましたが、やはり心配なのが個人投資家向けの物件や投資資金の状況です。
私も本件のセミナーに参加して真剣に投資を検討した一人なので、我が事のように心配でなりません。オウチーノ社やスタンダードプロパティ社へ問い合わせしてみたいと思います。
それでは!
この記事には続報がありますので、合わせてお読みください。
コメント
今回の件は詐欺等ではなかったようで、問題なさそうですよ。
新しいセミナーも行っております。
http://www.seminars.jp/s/269169
千さん
コメントありがとうございます。
そうですね、私もスタンダードプロパティ社の関係者にインタビューしたのですが、詐欺等ではないようです。
工事計画が遅れたことによる契約違反をオウチーノからスタンダードプロパティ社へ請求されたというのが正しい事実のようです。
個人投資家へ今のところ悪影響は出ていないようです。
続報記事も合わせてお読みください。
http://www.mani-mani-money.net/?p=3211