前回の投稿の補足的な投稿を今回はさせていただきます。
不動産投資にとって重要な不動産価格の今後の見通しですが、人口減少や空き家問題を抱えるわれら日本では、全国的に軒並み下落することが予想されています。
前回の投稿でご紹介した雑誌ダイヤモンドの記事内容の通りで、最も空室率が低い東京23区の人気エリアでさえ、不動産価格の下落が予想されていました。
何だか今から不動産投資を始めるってヤバいんじゃないの?と思ってしまいますが、そんな悪い条件下でも下落率が小さい、もしくは不動産価格が上昇する可能性があると推計されているエリアもあるわけです。
そこで今回は、将来的に不動産価格の下落率が小さい、もしくは上昇するエリアについて書きたいと思います。
不動産価格算出の根拠(前回おさらい)
全体を通して、雑誌:ダイヤモンドの記事から部分敵に抜粋してご紹介しています。
使用データ
国土交通省発表の2016年1月の地価公示データを元に算出されています。
シミュレーションの条件
予測地点は、地価公示データの調査地点住所の最寄駅から最短距離にある住宅街が対象となっています。物件条件は、土地面積:103㎡、建物面積:121㎡、築年数が10年に設定されています。
土地価格の推計方法
統計手法:自己回帰モデルによって2033年の価格が推計されています。ただし異常値とも言えるバブル期:1983~1990年のデータが除外されています。
以上のような条件下で算出された各都市ベスト5をご紹介します。
各都市ベスト5
東京都23区ベスト5
NO | 地名 | 2016年→2033年増減率 |
ベスト1 | 広尾 | △22% |
2 | 品川 | △12% |
3 | 白金台 | △11% |
4 | 千駄ヶ谷 | △3% |
5 | 神楽坂 | ▲3% |
名古屋ベスト5
NO | 地名 | 2016年→2033年増減率 |
ベスト1 | 南荒子 | ▲14% |
2 | 浄心 | ▲15% |
3 | 西高蔵 | ▲21% |
3 | 星ヶ丘 | ▲21% |
3 | 東別院 | ▲21% |
大阪ベスト5
NO | 地名 | 2016年→2033年増減率 |
ベスト1 | 今里 | ▲1% |
2 | 新大阪 | ▲6% |
3 | 野田 | ▲14% |
3 | 豊中 | ▲14% |
5 | なんば | ▲15% |
福岡ベスト5
NO | 地名 | 2016年→2033年増減率 |
ベスト1 | 西新 | ▲12% |
1 | 姪浜 | ▲12% |
3 | 九大研都市 | ▲22% |
3 | 天神 | ▲23% |
5 | 六本松 唐人町 | ▲25% |
いかがでしたでしょうか?
さすが東京23区は観測4地点で2033年の不動産価格が上昇すると推計されています。列挙すると広尾・白金台・品川・千駄ヶ谷ということで、23区の中でも最中心部分にあたりますね。
地方都市を見てみると、大阪のベスト5が最も価格が下落しづらいというのは意外でした。
一方で福岡は地方都市ながらもで人口流入が流出を上回ることで注目を受けてますが、不動産価格で見ると下落率が大きいことも一つの発見でした。
福岡は人が増えているのでマンション・アパートといった不動産価格の将来も上がるのでは?と私は安直に考えていたのですが、そうでもないようです。
以上、本日はここまで。
東京23区のトップは2033年まで不動産価格が上がり続けるということですが、これらのエリアは利回りが低すぎて不動産投資として成立しづらいので、やはり将来それなりに下落リスクを抱えたエリアから選択せざるを得ないでしょう。
エリア全体で見ると下落することが当然なわけですから、今後不動産投資をするのであれば、物件選びや価格交渉の重要性が増してくるのでしょうね。
それでは!
コメント
福岡市博多区中央街の20年後 30年後の地価動向予想の本を教えて頂けないでしょうか。
児嶋さん
コメントありがとうございます。
福岡の地価動向の書籍は私も知らないですね。
このブログ記事は、ダイヤモンドの「週刊ダイヤモンド16年8月13日・20日合併特大号」内の「あなたのおうちは大丈夫? 2033年 住宅価格シミュレーション」を参考としています。
お役に立てずにすみません。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。