過去3回にわたって、人工知能による投資アルゴリズム作成サービス:Capitalicoについて投稿しました。
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Capitalico|人工知能でFX!さっそく試してみた、その結果は?
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Capitalico|人口知能でFX!評判のCapitalicoにチャレンジ!!
公開日:2016年08月26日
Capitalico|投資アルゴリズム作成サービスのCapitalicoがFXから始動!
Capitalicoとは、人工知能技術:ディープラーニングを使って投資アルゴリズムを作成し、自動売買の補助ツールを無料で提供しているサービスでした。
そんな最先端技術のCapitalicoを運営しているのはAlphaca DBというベンチャー企業です。
可愛らしい動物を連想させてくれて微笑ましいですが、本当にAlphaca DBを信用して、投資アルゴリズムを使って良いのでしょうか?何か詐欺的な投資リスクをはらんでいないのでしょうか?
そこで、今回はAlphaca DB社について調べてみたいと思います。
Alphaca DB社とは
Alpaca DB社は現CEOの横川毅 氏を中心に大学時代の友人3人で設立されたベンチャー企業です。
創業者3人は日本人なのに、あえてシリコンバレーに本社を置き、AIの基幹技術である深層学習(ディープラーニング)の研究を重ねてきました。
日本人スタートアップがシリコンバレーというのは単なる格好つけに留まらず、大手金融機関等から引く手あまたの状況のようです。
例えば、、、
●Alphaca DB社への出資企業として、SMBCベンチャーキャピタル・NECキャピタル・三菱東京UFJ銀行など、名だたる大手金融機関の名前が連なる
●三菱東京UFJ銀行が主宰するベンチャー企業支援プログラムである、MUFG Fintechアクセラレータに参加し、三菱東京UFJ銀行が出資するじぶん銀行と事業化が進んでいる
●電通国際情報サービス主催の第5回金融イノベーションビジネスカンファレンス2016(FIBC)では、国内外のフィンテック・スタートアップが一堂に会した中でAlphaca DBのCapitalico(キャピタリコ)が最優秀賞を受賞
まさに勢いに乗っているFintechの革命時のようです。
Alphaca DB社のメンバー
Alphaca DB社の中心人物について触れたいと思います。
横川氏はリーマンブラザーズ→野村証券の出身で、サラリーマン時代はストラクチャリングやマーケティングをされていたそうです。
その後、退職してから数年間はFXのデイトレーダーをしていました。デイトレードをする中で、自分の必勝法を形にしたい!そしてデイトレでPCにべたつき状態の苦痛から解放されたい!という思いから、Capitalicoの原型となるアイデアが生まれたそうです。
横川氏以外の2名:林佑樹 氏と原田均 氏はシステムエンジニアで、サラリーマン時代はその方面ではかなり名の通った人たちのようです。詳細のプロフィールを知りたい人は、こちらのインタビュー記事をご参照ください。
3名ともエリート街道からの起業という印象が強いですね。
(画像引用:THE BRIDGE (右が横川氏))
Capitalicoと人口知能技術:ディープラーニング
Capitalico は、2001年以降の為替チャートから類似パターンを画像ベースで学習することが可能なツールです。
画像ベースで学習ができるのは、目下ブーム真っただ中の人工知能分野におけるディープラーニング(深層学習)を活用しているためで、先日、囲碁の世界チャンピオンを倒したことで話題となったAlpha GOと同様の基礎技術を使っています。
一般的な投資自動化ツールはアルゴリズム構築のためのプログラミングスキルが必要となります。(一般的ツール代表例:メタトレーダー)
一方でCapitalicoはディープラーニングの画像認識技術を用いることで、アルゴリズム構築部分をマウス操作だけで可能としています。Capitalicoは投資アルゴリズムを民主化し、プロフェッショナルのみならず多くの投資家が使える可能性を秘めています。
Capitalicoの人工知能技術を信頼していい?
ディープラーニングは人工知能技術の中でも最先端と言われており、まだ基礎レベルで研究開発が進行中のものです。
その意味ではCapitalicoをどこまで信用できるかは判断が難しいと言えますが、一方でCapitalicoに限った話ではなくディープラーニング技術を使ったあらゆるシステムにおいて言えることでしょう。
わたしは判断に迷うケースでは2つのことを必ず実践します。
それは・・・
1、客観的評価の収集
2、経営者のプレゼン聴講や質疑
前者のAlphaca DB社への客観的評価については、前述のとおり大手メガバンクやベンチャーキャピタルからの出資や協業といった事実から、高い評価であることに疑いの余地がありません。
後者の経営者のプレゼンや質疑ですが、実はSMBC系のFintechセミナーでAlphaca DB代表の横川氏のプレゼンを聞いて後、直接話をしたことがありました。まだCapitalicoがリリースされる前の話ですが、投資アルゴリズムのサービスリリースに向けた話でした。
風貌もファッションもカジュアルではありましたが(笑)、率直な物言いで真摯に金融と人知能口技術に向き合っていることを感じ取ることができ、ポジティブな印象を持っています。
以上より・・・
人工知能技術の勉強が不足していて技術ベースでの評価はできず申し訳ないのですが、Alphaca DB社への評価の高さと私が持った好印象を以ってすると、Capitalicoの人工知能技術は嘘でした!なんてリスクは小さいのかなと思います。
(画像引用:Alphaca DB社ホームページより)
投資リスクはないの?
現時点ではCapitalico自体に投資リスクはありません。
なぜならCapitalicoは無料で投資アルゴリズムを作るサービスであり、お金を預ける行為は一切ないためです。
Capitalicoで作った投資アルゴリズムを参考に自分が証券会社などのFX市場で売買をした時に初めてリスクが顕在化します。
投資アルゴリズムを作るのも使うのも、投資家の自己責任というわけです。
Alphaca DB社はどこで儲けるのか?
Capitalicoが現在提供するサービスはすべて無料となっています。
投資アルゴリズムの構築、バックテスト(過去データを使った評価)、本番運用開始、取引シグナルのメール通知・・・これら全てが無料です。
ではAlphaca DB社はどこで儲けを得るのでしょうか?
企業側の儲けが見えないサービスは、利用者の見えないところで悪さをしているのでは?と私は疑念を持ってしまうので、その点もはっきりさせておきたいと思います。
Alphaca DB社CEOの横川氏は、とあるインタビューでビジネスモデルについて以下の通り言及しています。
(稼ぎの)1つはツールとして売っていくので、それをフリーミアムで始めて、どこかしらで課金するポイントを作り、プレミアムでお金を取るというSaaS(Software as a Service)モデルを考えています。あとは、作られたものを買っていく人たちからの、販売されたその中間マージンを取るというものと、大きく2つ考えているところです
なるほど!
Capitalicoに有料機能などを作り課金する、もしくはできあがった投資アルゴリズムの販売マーケットとして中間マージンを取るという2点を構想されているようです。
良い意味で今風な課金体系で妥当なやり方だと思います、安心しました。
以上、本日はここまで。
Capitalicoと運営会社Alphaca DB社のリスクについて調査した結果を報告させていただきました。
結論は、現時点でこれといったリスクも見つからず、試す価値のあるサービスだと思います。
それでは!
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