先日、不動産投資セミナーに参加しました。
以前、私も港区某所の不動産で賃貸収入を得ていたのですが、アベノミクス効果もあって値上がりしたため、売却してしまいました。
マイナス金利施策が発動されたこともあり、ローン金利もしばらく低金利が続くことになるため、不動産投資をしようかなと思いたったのがきっかけで、一から勉強しなおすつもりでセミナーに参加しました。
講師:田中佑輝さん
株式会社アルファファイナンシャルプランナーズ
代表取締役 田中佑輝さん
独立ファイナンシャルプランナーでありながら、ご自身も投資家として積極的に活動されています。投資対象は投資信託、株式、為替、不動産と様々で、その経験も踏まえ、ファイナンシャルプランナーとしてアドバイスをしているそうです。
不動産は7部屋運用中であり、月間賃料は63万円、年間750万円を得ています。不動産は全て東京の物件で、内訳は築地2LDK、初台のワンルーム、二子新地、一棟アパート(築51年)だそうです。
セミナーの内容
ざっくり言うと、以下の3点から構成されていました。
①人生をプランニングする
②現代日本人のお金に関わる環境を正しく理解する
③終身年金として不動産投資を検討する
以下、箇条書きベースで恐縮ですが、一つずつ解説します。
①人生をプランニングする
■人生とお金について
・人によって人生が違うので、ライフプランも違えば、ファイナンシャルプランも違うのはあたりまえだが、誰にも共通で言えることは、生きるうえでお金は必要であるということ。また老後になれば自分で稼げるお金が減ってくるということ。
・現金1億円を手に入れて暮らす人生、一生年収500万円を約束される人生、どっちが良いか?1億円手に入れるのは魅力的だが、一生涯の安心を得られるのは後者の一生年収500万円を得る方である。
・このことから言えることは、人生にとって大切なのはたくさんの貯金を持つことではない。死ぬまでもらえる年金、もしくは年金のようなものを、老後を迎える前に作ることが大切である。
まとめると、適度の貯金と大きい年金が大切であると言える。
②現代日本人のお金に関わる環境を正しく理解する
■現代を生きる私たちのお金の環境を理解する
・年齢:40歳、仕事:60歳まで、平均月収40万円の厚生年金加入者がいたとすると、実は年金で月額11万円しかもらえない。つまり、国に頼っていても大きい年金にならない。
・月額11万円で老後を暮らせるだろうか?足りなければ、老後に備えるため何をしなければならないだろうか??
・人はいつ死ぬかわからない。長生きしすぎると貯金の取り崩しでは不足するかもしれない。そのため、貯金をいくらすれば良いか?を考えるよりも、終身年金をいくら作れるか?を考えたほうが老後の備えには良い。
■世の中にある自分年金の種類
・確定拠出年金
・企業年金
・個人年金
・付加年金
・投資信託(毎月分配型)
・不動産
この中で、一生涯続き、且つ安全性の高い年金となりうるのは不動産投資だけである。
→不動産投資で年金を作ることを検討する
③終身年金として不動産投資を検討する
■リスクを抑える不動産投資方法
・不動産は自分でリスクコントロールしやすい。
・不動産投資するなら、安定性で見て圧倒的に東京がおすすめである。その理由は、東京の人口の多さとGDPの大きさである。2025年になっても人口やGDPは東京が世界トップに君臨。そのため家賃や資産価値が減りにくい特徴がある。
■不動産価値が減りにくい東京
・不動産業者DBのReinsのデータを見ると、東京の不動産の価値下落が少ないことが一目瞭然である。
・東京のワンルーム賃料
新築 9.5万円
築25年後 8.9万円→6%しか下がっていない
・大阪のワンルーム賃料
新築 6.6万円
築25年後 5.5万円→17%下がる
※地方になるほど家賃下落の傾向は強い
■東京の不動産マーケットはピークに達していないのか?
・2015年の東京不動産の新築平均利回りが3.1%になっていて、リターンがとても小さい。つまり東京の不動産価格はピークになっているという人も多いが、それでも東京の不動産投資は正しいのか?
・この答えを握るのが、イールドギャップである。イールドギャップとは国債と投資商品の期待利回りの差である。日本の10年物国債と不動産の平均利回りの差はいまだに世界最高水準であり、不動産が割高とはいえない。また最近起きたマイナス金利施策により、国内金利がさらにさがることで不動産投資にはプラス要因となっている
・世界のイールドギャップを見ると東京は先進国で最大のギャップ、つまり東京の不動産投資は魅力的であると言える
■今後の金利動向
・今後、金利が上昇してイールドギャップが小さくなることはあるか?というと、そう簡単に金利は上昇しづらい。何故なら、金利を上げるための条件が多すぎるためである。少なくとも以下の3つの施策を行わなければ金利が上昇することはないため、直近で金利の上昇→イールドギャップの縮小が起きることはないだろう。
マイナス金利の解除
金融緩和の解除
ゼロ金利の解除
セミナーのまとめ
・現役生活を楽しみつつ、老後を充実させる方法をプランニングしよう!
・株や投資信託などの金融商品は貯金を増やすため、不動産は年金をつくるためと、目的を明確に分けること
・不動産でリスクの低い資産運用をしたいなら、まずは狭い部屋(ワンルーム)から始めよう
以上、本日はここまで。
今回のセミナーは都心不動産の投資家向けに事業をしている木下不動産が主催していましたが、講師の田中さんは、さすがファイナンシャルプランナーだけあって、不動産マンセーな講師ではありませんでした。不動産投資が得意とする分野、株式や投資信託が得意とする分野を理解したうえで、いちファイナンシャルプランナーとして、またいち投資家として、個々人の人生と投資をマッチングさせる方法を解説していました。
大変勉強になりましたので、おすすめのセミナーです。
それでは!
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