東証一部上場で株価上昇は本当?過去の事例で検証したら意外な結果に

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マザーズ、JASDAQ、名証一部等の複数の株式市場がある中で、東証一部は最も有名で信頼性の高い企業が集まると言われています。

これに関連して、「他の市場から東証一部へ移行する企業は必ず株価が上がる」という気になる噂を聞きつけました。

そこで今回は東証一部への鞍替えと株価上昇の噂が本当か?を検証してみたところ、結果は意外なものになりました。

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東証一部とは?

日本の株式市場は複数あり、その中で最も上場のハードルが高く、価値ある市場と考えられているのが東京証券取引所が管理する東証一部への上場です。

日本の株式市場の種類

日本には東証一部以外にも以下の種類の取引所と市場が存在します。

  • 東京証券取引所
    • 東証一部
    • 東証二部
    • JASDAQ
    • マザーズ
  • 名古屋証券取引所
    • 名証一部
    • 名証二部
    • セントレックス
  • 札幌証券取引所
    • 札証
    • アンビシャス
  • 福岡証券取引所
    • 福証
    • Q-Board

多くの証券取引所と市場の中で、東証一部は日本の株式市場の最上位と認識されており、そのに上場する会社は一つのブランドとなります。

最近、東芝や神戸製鋼など東証一部上場の常連企業の不祥事が相次いでいるのは残念ですが、それでも日本における知名度や信頼性は他を圧倒します。

東証一部への鞍替えは株価上昇につながりやすい?

企業は最初に上場した市場にとどまる義務はなく、一定の条件を満たせば、より企業にあった市場へ移ることが可能です。

そして特に東証一部へ鞍替えする場合、株価が上昇する傾向にあると一般的には言われています。

東証一部が最上位と位置付けられるなら、信用度やブランド力の向上に伴い投資家の注目度も上がり、資金が集まるのも納得できますね。

しかし、本当にそうなのでしょうか?

この手の絶対に儲かる的な話は、金融業界から都合よく発信された情報の可能性もあるので、検証が必要だと私は思います。

東証一部へ変更後の株価実績

ということで、過去の東証一部への変更の事例をもとに検証してみることにしました。

クロス・マーケティング社の例

まずは約1年前のクロス・マーケティング社の例を見てみましょう。

クロスマーケティング社はインターネットを利用したリサーチ・市場調査の企業で、2018年3月20日にマザーズ市場から東証一部への鞍替えを発表しました。

東証一部への変更発表時の株価:545円

発表から3営業日後の株価:592円

損益:47円(+8.6%)

その後の株価動向:大きく下落

東証一部に発表直後は+10%に迫るほど大きく上昇しました。

しかし長期的に見ると株価は400円前後で推移しており、東証一部へ移行する前よりも大きく下落してしまいました。

このように株式市場の変更は短期的に株価へプラスの影響を与えますが、長期的に見ればそれほど関係がないことが分かります。

会社は儲かってなんぼなので、本業の業績が良くなければ株価は自然と下がるのでしょうね。

SFPホールディングス社の例

続いて、磯丸水産等で有名な飲食業のSFPホールディングスの例を取り上げます。

SFP社はこの記事を書く直前:2019年2月21日に東証二部から一部へ移行することが発表されました。

株価はどうなったのか?と言うと、以下のように推移しました。

東証一部への変更発表時の株価:1,657円

発表から3営業日後の株価:1,843円

損益:186円(+11.2%)

市場変更の発表をしてからプラス10%以上も株価は大きく上昇しました。

SFPホールディングス社は最近の例なので長期的な動向は現時点で分かりませんが、クロスマーケティング社と同じく短期的に株価へ良い影響を与えていることが分かります。

エイトレッド社の例

最後にこれまた最近市場を変えたばかりのエイトレッド社の例を見てみます。

エイトレッド社は業務向けのソフトウェアを開発するIT企業で、2月22日にマザーズ市場から東証一部への変更を発表しました。

その後の株価の推移はというと・・・

東証一部への変更発表時の株価:1,280円

発表から3営業日後の株価:1,235円

損益:ー45円(ー3.5%)

3つ目の例で初めて市場変更をした直後に株価が下がった企業が発見できました。

なぜエイトレッド社の株価は下がったのでしょうか?

東証一部は信頼の証であり、本来なら投資家資金が集まるはずなのに、逆に資金が流出して株価が下がったというから驚きです。

東証一部へ変更後に株価が下がる企業の特徴

今回エイトレッド社は市場変更とともに公募による増資と株式売り出しを発表しました。

公募増資とは新たに株式を発行して資金調達する方法ですが、これを行うと株主が増える=その株の希薄化が起きる=株価が下がることが多く見受けられます。

実はエイトレッド社が珍しいケースではなく、一部上場とともに公募増資を行う企業は多く存在します。

そのため今回のエイトレッド社のように、短期で見ても株価が下落する企業があり、せっかくの東証一部へ鞍替えの効果がなくなってしまいます。

東証一部へ変更し、且つ公募増資は行わないような企業を見分けることができれば、短期的な株価上昇から利益を得ることができるかもしれませんね。

まとめ

  • 全株式市場の中で東証一部は最も価値があると考えられており、その市場に上場する企業はブランド力や信用が高まる
  • 他の市場から東証一部へ移行した企業の株価は、短期的に上昇する可能性を秘めている
  • しかし市場の以降に合わせて公募増資が行われると、1株当たりの価値の希薄化が懸念され、逆に株価が下落するリスクとなってしまう


以上、本日はここまで。

それでは!

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