先日の投稿では、2016年に株価暴落の一大イベントが起きる!と仮定して、金融危機発生時のシミュレーションをしてみました。
まずは過去の教訓から学ぶということで、直近における最大の金融危機:サブプライムローン問題~リーマンショックを取り上げました。その後に今後発生する可能性のある金融危機時の株価推移をシミュレーションするといった内容でした。
上記の通り、前回は2016年が株価暴落の年と仮定した投稿でしたが、相場の行方は本当にどうなるのでしょうか?そこで今回は相場の行方を占いたいと考え、世界の著名な投資家が2016年相場をどのように見ているのか、調べてみました。
ジョージソロスの2016年相場
結論:スーパーネガティブ
クォンタムファンドのボス、イングランド銀行を破たんに追い込んだ伝説の男:ソロス氏は、昨年から一貫して相場のバブル崩壊が近いことを示唆しています。
直近のコメント、スイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビュー内容をいくつかご紹介します。かなり衝撃的な発言が並んでます。
●中国経済のハードランディングは避けられない
●中国経済減速の影響は世界全体に波及する
●原油や商品価格の急落がデフレの根本的な要因になる
●中国情勢を考慮して、ソロス氏は米株の下落を見込んだ取引をしている
●ただし中国が十分な資源や3兆ドル規模の外貨準備高を持ち、このハードランディングを乗り切ることは可能
そして、現在の金融市場は深刻な難題を抱えており、2008年リーマンショック時に類似していると付け加えました。そのうえで、ソロス氏は昨年末に米国債を買い入れたほか、資源国をショートとし、アジア通貨の対ドルでの下落を見込んだ取引を行ったことを明らかにしました。つまり、金融危機で一儲けしようという考えです。
ジムロジャーズの2016年相場
結論:ネガティブ
ソロス氏とクォンタムファンドの共同創始者であり、今や旅する投資家として有名なジムロジャーズ氏。彼の相場観はネガティブですが、一般的に言われている中国発の不況というよりも、全世界的に景気後退局面にあるという主張のようです
ジムロジャーズ氏の最近の発言をまとめると以下の通りです。
●現在、ジムロジャーズ氏は、日本株もドイツ株も一切保有していない
●米国のハイイールド債は空売りをしている
●現在は、株を保有するよりは、マーケットを注視するべき時期だと思う。なぜなら、2016年と2017年の世界をとても心配しているから
●日本は世界第三の経済規模を誇る国だが、現在、景気後退期に突入している
●ヨーロッパ経済ではヒドイ状況が進行している
●上記の通り、世界経済は、実に多くの場所で苦しい状況にある。このことに関して、多くの人々が中国経済の減速が原因だとして中国を非難している。しかし、ジムロジャーズ氏の見解では、中国は世界経済の苦境の原因ではなく、犠牲者の一人だ
●真の原因はアメリカの中央銀行であるFRBだ。FRBが行った量的緩和が全ての問題を作り出している。アメリカ政府は大量の債務を抱えることになり、中国経済もその犠牲者になっている
様々な投資家やアナリストが株価下落の震源地は中国と考えているのに反して、ジムロジャーズ氏は下落の根本原因は米国にあると見ているようです。中国株式を大量に保有しているといわれるジムロジャーズ氏ですが、中国株は売却しないようです。今後、中国株式も当然下落に見舞われると見ていますが、十分乗り越えられるだろうと予測しているようです。
ちなみに、ジムロジャーズ氏は「金」の投資家としても有名です。しばらく控えていた「金」の購入を2015年末から開始した模様です。この点は、また別の機会で触れたいと思います。
ウォーレンバフェットの2016年相場
結論:不明、たぶんニュートラル
投資の賢人、世界最高の投資家等、賞賛の言葉が尽きないウォーレンバフェット氏。彼はバリュー株の長期投資をポリシーにしているため、数カ月~1年単位の相場予測を表明することはありません。
今回のテーマである2016年相場についても、これといった発言を見つけることはできませんでした。一つだけですが、直近のバフェット氏の動きに関する記事を見つけました。以下のようのなものです。
●市場は原油安、株安が続いており、ゴールドマン・サックス・グループ(GS)に続いて、モルガン・スタンレーは原油相場が1バレル20ドルに、スタンダード・チャータードは10ドルに下がると予測している
●ウォーレン・バフェット氏は、原油安の中からチャンスの臭いを嗅ぎ取った様子。原油相場が12年ぶりに30ドルを割り込んだ数日前、バフェット氏が会長を務める バークシャー・ハサウェィが石油大手Phillips 66の株を購入した
●2014年6月以降、原油相場が下がっているが、バフェット氏が石油資産のリバウンドを予知している
さすがバフェット。原油の価値が著しく下がる中で、逆張り投資。
落ち着いて考えてみれば、確かに原油の価格がとんでもなく下がるほどに、実経済において原油が供給過剰になっていることはありません。将来的には、世界的に人口が増え需要が高まるわけですから、今は安すぎると見た方が良いでしょう。
自分の小さいころを思い返すと、レギュラーガソリンはいくら安くても90円台前半でしたから、今はその最安値水準に近いと考えることができます。俺も石油の会社買おうかな~。
以上、本日はここまで。
今回は世界3大投資家の2016年相場観を確認しました。まとめると、
ジョージソロス | スーパーネガティブ |
ジムロジャーズ | ネガティブ |
ウォーレンバフェット | 不明、ニュートラルか? |
ネガティブに見ている傾向にあるようですが、同時にここで一儲けすべく、順張りしたり逆張りしたりと、やっぱり優れた投資家は一手先を読んで投資をしているんですね、勉強になります。
それでは!
↓↓2018年もロジャーズ、バフェット、ソロスの予想をまとめました!↓↓
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